研究課題/領域番号 |
22791216
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
浅川 勇雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20382319)
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キーワード | 核医学 / 画像誘導放射線治療 / FDG-PET / 放射線治療計画 |
研究概要 |
基礎研究ではアクリル製で中空の球体を腫瘍モデルとして内蔵した容積測定円柱ファントム(人体模型)を用いた実験において、腫瘍組織放射能比Standardized Uptake Value(SUV)を利用した標的体積の輪郭描出の可能性を明らかにすることを目的として、F-18-フルオロデオキシグルコース(FDG)濃度が不均一に分布している種々の状況(偏在、多層構造等)について検討した結果、SUVによって描出される輪郭と実際の球体との不一致がみられ、いくつかの問題点が明らかになったので、その結果を論文にまとめた。(近日中に投稿予定である。) 臨床例の検討では、頭頸部癌、悪性リンパ腫の治療前FDG_PET/CT所見と放射線治療計画における標的体積の関係についての検討を継続しておこなった。頭頸部扁平上皮癌の原発巣では、CT画像のみで標的決定する場合と比較するとFDG-PET/CT画像を併用する方が、標的検出の感度が高いこと、その一方で特異度や辺縁描出には限界があることを明らかにして、論文投稿中である。悪性リンパ腫では組織型によって有用性が大きく異なり、特に低悪性度の辺縁帯B細胞リンパ腫では、偽陰性、偽陽性等の問題点が多いが、例外的に強陽性の例もあることを明らかにした。さらに治療効果判定時にも偽陽性等に注意が必要なことを発表した。 基礎研究および臨床研究のいずれでも当初の研究目的、計画に準じて進んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎研究および臨床研究のいずれも、おおむね当初の研究目的、計画に従ってほぼ順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度までの基礎および臨床の研究成果を既に論文にまとめているが、これらを投稿して医学雑誌に発表する。さらに臨床例への応用を展開して、放射線治療計画への応用の有用性を明らかにする。
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