研究課題/領域番号 |
22K08697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐治 重衡 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80446567)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 乳癌 / NEDD4 / ホルモン療法 / Estrogen receptor / Breast cancer |
研究開始時の研究の概要 |
標的分子の発現量は分子標的薬の効果を規定する重要な因子である。発現量の制御は主として標的蛋白質の産生量で規定されるが、その分解速度や分解制御の変化も影響を及ぼす。本研究では、我々がERの分解制御因子として新規に同定したユビキチンリガーゼNEDD4-1の細胞生物学的な役割と、ER陽性乳癌患者における予後/治療効果規定因子としての意義を検証する。また細胞生物学的研究のなかでは、ESR1遺伝子変異をもつ乳癌細胞株での変異ERの分解と、臨床開発が急速に進んでいる経口SERDによるERの分解に、NEDD4-1がどのように影響するかも検証する。
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研究実績の概要 |
NEDD4はE3ユビキチンライゲースであり、様々なタンパク質を基質としてその分解に関与している。NEDD4は癌細胞においては、PTENやHER3、MDM2など癌に関連する多数のタンパク質をユビキチン化し、プロテアソーム分解系で分解することが知られている。近年の報告や我々の先行研究から、乳癌細胞においてはNEDD4がエストロゲン受容体(ER)の分解に関与することがわかっており、NEDD4がERの分解制御を通じて、乳癌の増殖やホルモン療法への反応性に関与するのではないかという仮説を考えた。この仮説を検証するために行った前年度までの基盤研究C (19K09079) と本年度の研究から以下のことが確認できた。 ・複数の乳癌細胞株を用いて樹立したNEDD4欠失ER陽性乳癌細胞において、ERの高発現を認めた。 ・NEDD4欠失ER陽性乳癌細胞は、タモキシフェン添加やestradiol減量といった乳癌に対するホルモン療法に相当する条件設定において、細胞抑制効果がより増強されることが確認できた。 ・乳癌患者検体とその臨床情報を用いた臨床病理学的解析において、NEDD4低発現ホルモン陽性HER2陰性乳癌患者のDFS(無病生存期間)とOS(生存期間)がNEDD4高発現患者に比較し良好であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
前年度までの基盤研究C (19K09079) で得られたデータと、それに引き続き2022年度に継続した実験データから、基本的なデータセットが作成できたことから、ここまでを論文化することとして、2023年1月に出版した。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の研究により、NEDD4の基本的な役割とホルモン療法治療患者における予後因子としての意義は確認できた。今後はNEDD4のE3 ligaseとしての機能が、どのようにERのエストロゲン依存性転写活性化機能の亢進をひきおこしているのかについて、メカニズムの解明研究をおこなう。
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