研究課題/領域番号 |
22K14515
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
徳丸 和樹 大分工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (80909523)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | スピンコート / セラミックス / 薄膜 / 高粘度流体 / 粒子配向 / セラミックス薄膜 / 流動解析 / 誘電膜 / スピンコーター |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で取り扱う遊星式スピンコータ技術は,従来のスピンコータに遊星機構による自転公転運動を組み合わせた画期的な薄膜製造技術であり,技術的に困難であった高粘度材料を用いた均一薄膜成形を実現可能な技術である. 本研究では遊星式スピンコータを用いた高粘度粒子分散液(スラリー)材料の塗膜制御において,基板上の材料流動解析による材料挙動の把握により,高度な塗膜制御技術の開発を目指す.また,開発した塗膜制御技術により,大面積の均質無機材料薄膜の実現および配向制御による偏向膜製造を目指す.最終的には大面積無機ELの製造を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では、遊星式スピンコートによる薄膜製膜により、従来のスピンコートにおける課題であった製膜後の膜厚ムラの低減と、板状粒子を用いた配向制御に成功した。従来のスピンコートでは定常な遠心力により基板上に膜を塗り広げるため、中央部の盛り上がりと放射状のムラがどうしても発生していたが、遊星式では基板上の遠心力の時間変化によりいずれの膜ムラも解消できた。 また、板状粒子の配向により膜組織を一様な方向に配向でき、得られた膜の熱・電気的特性に期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、高速度カメラを用いた材料挙動の観察により、膜厚ムラの改善する仕組みをある程度把握できたところであると考えられる。これにより、当初のターゲットであった無機材料だけでなく、高分子材料などの多くの製膜の膜厚ムラの改善に効果的であることが期待できる。 また、社会的意義として、膜厚ムラ低減による性能の均質化とともに、板状粒子の配向による熱・電気的特性の向上が期待でき、将来的に電池材料や圧電材料などの各種素子の性能改善に寄与できると考えている。
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