研究課題/領域番号 |
22K14608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29030:応用物理一般関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
永山 務 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (80781997)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 透明マント / カーペットクローク / 電磁メタマテリアル / 回路モデル / メタマテリアル / 伝送線路理論 / ミアンダマイクロストリップ線路 / 位相制御 / クローキング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、従来の変換電磁気学の概念に基づいた透明マント実現のためのメタマテリアル設計理論に変わる新たな設計理論を確立し、従来の手法では実現が困難であった、波長よりも大きな物体を隠せる透明マントの実現を目指す。透明マント内部を伝搬する電磁波の位相を、内部を構成する1次元分布定数線路の形状を理論的に決めて調整する手法を提案し、(1)理論の確立および電磁界シミュレータによる動作検証、(2)透明マントの試作および実証実験の2年計画で本研究を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究では, 波長よりも大きな物体を隠すことができる透明マントのためのメタマテリアル設計理論を確立した. 設計には1次元ミアンダ伝送線路モデルを用い, 線路長を決定する理論式を導出した. 提案した理論に基づき, 1次元ミアンダマイクロストリップ線路構造を用いて透過型透明マントおよび反射型透明マント(カーペットクローク)を設計した. それらの動作および理論の妥当性を全波シミュレーションによる計算結果から確認した. また, カーペットクロークについては誘電体基板上に実装し, 近傍電界測定を行なって動作を調べた. その結果, 理論通り波長よりも大きな物体を隠すことができることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により, 波長よりも大きな物体を隠すことができ, かつ非常に広帯域な特性を持つ透明マントを, 回路モデルを用いて理論的に設計することが可能になった. 本研究では, 電磁透明マントの設計・試作・実証実験を行なったが, 将来的に理論を拡張して光の領域まで動作帯域を引き上げれることができれば, 全ての光に対して動作可能な透明マントの実現に繋がる可能性がある. また, 研究代表者の従来の研究から, 回路モデルを用いた設計法は光・電磁波に限らず, 音波など異分野の波に対しても適用可能であることが分かっており, 例えば音波に対して波長よりも大きな物体を隠せる音響透明マントへの展開も期待できる.
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