研究課題/領域番号 |
22K14753
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
樽谷 直紀 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 特定准教授 (60806199)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 金属水酸化物塩 / ナノ粒子 / 複合アニオン化合物 / 有機-無機ハイブリッド材料 / 層状金属水酸化物 |
研究開始時の研究の概要 |
単一化合物中に複数のアニオン種を含有する複合アニオン化合物は、既存の酸化物などを凌駕する性能を発揮することから、合成と機能の開拓が進められている。これまでの反応性ガスや固体反応源を用いる合成手法では3種以上のアニオンを複合化することや、分子状のアニオンを導入することは困難であった。そこで本研究では有機-無機ハイブリッド層状水酸化物ナノ粒子を原料として、熱的処理や電気化学的な処理によって多数のアニオンを含有する、あるいは分子アニオンを内包する複合アニオン化合物の新規な合成法を確立する。
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研究成果の概要 |
単一化合物中に複数のアニオン種を含む複合アニオン化合物の開発は新たな無機物質の探索手段として近年脚光を浴びている。この化合物は一般に反応性ガス雰囲気で酸化物前駆体を高温熱処理することで作製されるが、固体反応源を用いる手法も提案されている。本研究では固体反応源の利用から着想を得て、無機金属水酸化物と有機分子からなるハイブリット材料である金属水酸化物塩ナノ粒子を前駆体とした複合アニオン化合物の合成を試みた。水酸化ニッケルカルボキシレートを中心として検討した結果、外部から反応性ガスを供給することなく複合アニオン化合物を含む種々の無機化合物を合成できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
種々の化合物をシンプルかつ同一の戦略で合成する手法の開発は材料化学の研究において重要な要素の一つである。これまでの研究では固相反応や固液反応、固気反応を駆使してターゲット材料が合成されてきた。それに対して本研究では、固相反応を発展させ、化合物内に金属前駆体と反応源をあわせもった材料からの種々の無機化合物および複合アニオン化合物の合成法開発に取り組んだ。有機-無機ハイブリッドな金属水酸化物塩のナノ粒子を用いることで、様々な化学組成、結晶構造の無機化合物をを作り分けられることを明らかにした。本成果は同一戦略での材料合成に向けた大きな一助となったと考える。
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