研究課題/領域番号 |
22K14766
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高橋 勝國 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 助教 (90908196)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | リチウムイオン二次電池 / 正極材料 / 酸化鉄 / アモルファス材料 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、低結晶性のFe2O3がFe2O3結晶材料よりも高い電池性能を示すことが報告され、結晶性の低減が電池性能の向上に有効であることが示された。そして、低結晶性材料に特有な大きな空隙がこの電池性能の向上に寄与していると考えられている。本研究では、空隙サイズが電池性能の向上に寄与することを実証し、空隙が電池性能を向上するメカニズム並びに電池性能を支配する構造的要素を解明することで新たな材料設計指針を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、酸化鉄の材料複合化によって材料の欠陥構造を制御し、欠陥構造が電池性能に与える影響を明らかにした。その結果、酸化鉄アモルファス複合材料は、通常のアモルファス酸化鉄と比較して高いレート特性およびサイクル特性を示しただけでなく、既存材料であるコバルト酸リチウムと比較しても高いレート特性を示すことが明らかになった。また、二体相関関数解析によって、アモルファス複合材料の構造評価を行った。酸化鉄の材料複合化に伴う構造変化は確認できたが、欠陥構造と電池性能の相関性を明らかにするためには、より詳細な構造解析が必要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではリチウムイオン二次電池の高性能化のために、アモルファス正極材料の材料複合化による欠陥構造の制御と電池性能との相関性の解明を行った。その結果、材料複合化によって従来の正極材料と比較して高速充放電可能なアモルファス酸化鉄複合材料の開発に成功した。得られた知見は、電気化学分野の発展に繋がるだけはなく、今後のアモルファス正極材料の開発にとっても重要なものである。
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