研究課題/領域番号 |
22K14805
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小西 範幸 岡山大学, 資源植物科学研究所, 助教 (20866959)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | アンモニウム / イネ / アンモニウム輸送体 / 極性局在 / 小胞体蓄積 / リン酸化 / 翻訳後制御 |
研究開始時の研究の概要 |
イネはアンモニウムを好んで利用するため、効率的なアンモニウム利用機構を有すると考えられる。しかし、イネ独自のアンモニウム利用の分子機構はこれまで見出されていない。申請者は、3種類のアンモニウム輸送体 (AMT1) が、外皮細胞の遠心側へ偏在し、アンモニウムに応じて小胞体に蓄積するというイネに特有の現象を発見した。これらの現象は、イネの効率的なアンモニウム利用に貢献している可能性があるが、その生理的意義は分かっていない。本申請では、AMT1の部分置換によって偏在性や小胞体蓄積性を失ったAMT1を作出し、正常なAMT1との比較から、イネAMT1に特徴的な翻訳後制御の生理的意義を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
窒素は、植物がもっとも多量に必要とする必須元素である。イネの3種類のアンモニウム輸送体1 (AMT1) は、水田における主要な窒素源であるアンモニウムの吸収を担っている。イネのAMT1は偏在と小胞体蓄積というイネに特有の翻訳後制御を受けるが、その制御機構は不明であった。本研究では、AMT1のC末端細胞質領域に変異を加えた変異型AMT1の解析から、1) AMT1;2のC末端のリン酸化は局在の制御に関与しない、2) AMT1;1のC末端の13アミノ酸領域がその膜交通に必須であること、を明らかにした。さらに、共免疫沈降によって、これらの制御に関与しうる複数の相互作用因子を見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、AMT1のイネに特徴的な翻訳後制御機構の解明に向けての端緒をつかむことができた。今後、イネの窒素利用効率の向上に資する発見につながると期待される。
|