研究課題/領域番号 |
22K15226
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野々村 聡 京都大学, ヒト行動進化研究センター, 特定助教 (10737125)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 意思決定 / 光遺伝学 / 電気生理学 / 前頭前皮質 / 線条体 / 前頭前皮質ー線条体回路 / 電気生理 / 行動選択 / 報酬の損失感受性に基づく探索行動課題 / 報酬の損失感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
科学技術の進歩や、感染症の流行などによる劇的な変化を特徴とする現代社会において、我々は、快適にそして安全に社会生活を送るために、変化に応じた柔軟な行動選択を行っている。柔軟な行動選択は、脳における重要な意思決定機能の一つである。本研究は、マカクザル及びラットを対象とした先端技術を用いた神経生理学的実験と、数理モデルを用いた計算論的なアプローチによって、従来、科学的な対象として捉えることが難しかった脳の意思決定機能の情報処理基盤を高時間・高空間解像度で精密に明らかにすることを目指す。
|
研究成果の概要 |
動的な環境下で、繰り返し選択した行動の価値の減衰を感知し、より良い状態を求めて探索的に行動を切り替えることは、変化を特徴とする現代社会において重要な意思決定機能である。本研究では、ラットおよびマカクザルを対象にして、価値の減衰に基づいた行動切り替えに関わる脳の神経解明を目指し、光遺伝学的手法と電気生理学的手法を組み合わせた実験を行った。その結果、内側前頭前皮質から大脳基底核・線条体への神経路がこうした行動切り替えに関わる重要なシグナルを伝達していることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、損失に基づいた行動切り替えに関わるシグナルがどのように伝達されているのかを、光遺伝学技術と電気生理学的手法を応用することで、神経路を厳密に特定した上で明らかにした。こうした成果は、経済的、社会的、精神的な支障がきたされるギャンブル依存や固執行動などの異常な意思決定機能の理解や、その治療法の提案につながることが考えられる。
|