研究課題/領域番号 |
22K15264
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
杉山 栄二 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (90806332)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 質量分析 / キラル / イメージング / イオンモビリティー / 誘導体化 / ジアステレオマー / イオン移動度分析 / イオンモビリティースペクトロメトリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、新たな誘導体化法の開発を通じて生体組織に含まれるキラル分子とその光学異性体の分布をそれぞれ可視化する。イオンモビリティースペクトロメトリーにおける各光学異性体の分離に適した誘導体化試薬の化学構造を調べた後、有望な結果を示した試薬をマウス組織切片に含まれるキラル分子のイメージングに応用することで、新たに開発された手法の実用性を示す。
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研究成果の概要 |
本研究において、研究代表者は生体組織切片中キラル分子の選択的イメージングを実現する新たな誘導体化法の開発を進めた。以前より開発を進めてきたキラルな有機酸のイメージング法に関する論文を発表した。また、キラルなアミンのイメージング法開発を進めるために、部分構造の異なる種々のアミノ酸誘導体を新たに測定し、重要な部分構造を明らかとした。さらに、生体試料から目的分子を高効率かつ高選択的に検出するために、イオン化効率と分離能の両立が可能な新規誘導体化試薬を2種合成した。各試薬は種々のキラルアミンと良好に反応することを確認しており、更なる研究により各分子の選択的イメージングが実現すると期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、種々の疾患に関連する光学異性体の存在が明らかとなっており、それらの病理学的解析を実現する手法の開発が関連分野の研究者から切望されている。本研究で創出された手法は、関連疾患の病態解明に有用であると共に、同様のアプローチが他のキラル分子の解析にも有効なことを実証している。エナンチオ選択的な生理作用を示す内因性分子や医薬品分子は多数知られており、本研究の成果はそれらを対象とした幅広い研究の推進へと波及すると考えられる。
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