研究課題/領域番号 |
22K15267
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
高橋 未来 国立医薬品食品衛生研究所, 食品部, 任期付研究員 (70907047)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | HPLC / シングルリファレンス / 品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
HPLCは堅固性かつ汎用性のある分析法であるため、幅広い分野において定性及び定量分析に用いられている。しかしながら、HPLCの問題点は、分析対象物質の標準品を入手しなければ定性及び定量分析することができないことである。その課題を克服するため、分析対象物質の吸収極大に関連する化学構造をターゲットとして、リファレンスデザインを基盤としたシングルリファレンス (SR-)HPLC法を開発した。本手法は、SRに対する分析対象物質の相対モル感度を算出することにより、標準品に頼らず、1回の分析で定量可能となる。さらに、SR-HPLC法で得られる3D-クロマトグラムを活用して、網羅的な解析手法を確立する。
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研究実績の概要 |
本研究では、定量用標準品が入手困難な化合物をターゲットとして、簡便かつ汎用性のあるトレーサビリティな定量法、シングルリファレンス(Single reference, SR )-HPLC法を開発してきた。2022年度では、分析対象化合物に最適なSRを入手するため、リファレンスデザイン(Design of Reference, DoR)を中心に研究を遂行した。DoRでは、分析対象化合物について吸収極大に関与する化学構造に着目し、 その吸収帯に影響を及ぼさない、かつクロマトグラフィーの保持時間を調節可能な官能基(アルキル基)を導入することを検討した。具体的に、カンナビジオール(Cannabidiol, CBD)を中心としたカンナビノイドを対象とした。これらはマリファナの主成分であるテトラヒドロカンナビノール(Tetrahydorocannabinol, THC)と異なり、精神作用を持たない鎮静効果を持つことより、近年、健康食品やサプリメント等で注目されている。ただし、健康食品中のCBD含有量について、国内における規制がまだ確立されていないため、CBD製品の品質が懸念されている。そこで、本研究では、CBDの化学構造式の2か所のヒドロキシ基に注目し、これらを有機合成によりメトキシ化することを試みた。得られた生成物を単離精製し、NMRにより構造決定し、HPLCのクロマトグラム上(検出波長254 nm)で生成物の純度を確認した。その結果、生成物は高純度なメトキシ化したCBD(純度95%以上)であることを同定した。入手した生成物をCBDのSRとして採用したかったが、当該の化合物は単離精製が難しく、収率がかなり低かったという問題点があった。そのため、CBDの部分的な構造に着眼し、類似した化合物かつ高収率で得られるSRを模索していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度から勤務先が変更になり、上半期は研究環境の準備に時間を要した。そのため、当初の目標であったSR-HPLC法の開発まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方針として、昨年度では合成デザインしたSRの収率が低かったため、他のSR候補化合物を探索していく。複数のSR候補化合物を検討することができれば、それらを実際にHPLC分析し、保持時間やピーク形状を確認し、最適なSRを選択し、CBD類のSR-HPLC法の開発を目指す。
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