研究課題/領域番号 |
22K15526
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
澤田 武志 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90745100)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | mitochondrial DNA / ミトコンドリア / Circulating Tumor Cell / ミトコンドリアDNA / CTC / 遠隔転移 / 癌化 |
研究開始時の研究の概要 |
がん化の分子メカニズムやがん細胞の遠隔転移においてミトコンドリアは重要な役割を果 たす事が示唆されている。しかし、mtDNAがどのように関与しているかに関しては明らかとなっていない。その理由は、①mtDNAへの直接介入技術、②がん細胞の遠隔転移の際に「種」となるCTCの分離解析技術、が極めて限られていたからである。本研究では、独自技術を用いて今まで技術的に困難であったがん細胞及びCTCにおけるmtDNAが表現型に与える影響の詳細な解析により『細胞のがん化及びがん細胞の転移能獲得において、ミトコンドリアはどのような役割を果たしているのか?』を明らかにする事を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、がん化におけるミトコンドリアゲノム(mtDNA)の影響を 独自技術のMitochondrialDNA Replaced Cell(MirC)作製技術を用いて検証する事である。各種がん細胞と正常細胞とのMirCを作製し細胞増殖能について比較検討した結果、あるがん細胞株高転移モデルから分離したmtDNAを元細胞株に置換したものが増殖能が高まる事を見出した。検討の結果、増殖能に影響を与えた因子はmtDNA変異に由来するものではないと考えられため、mtDNA置換により細胞増殖能に影響を与えた因子を様々な観点から検討し、因子を特定できた場合に治療標的となり得るかについて検証を進めたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん化におけるミトコンドリアゲノム(mtDNA)の影響を、既存の解析方法とは異なる全く新しい方法で検証を進めた研究であり、その研究成果は独自性が高く学術的意義は高いと考えられる。今後の展開によっては、がんの悪性度に関与する因子の特定につながる可能性もあり、その場合は新たな創薬ターゲットとなり得るため社会的意義も大きい研究に発展する可能性があると考えられる。
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