研究課題/領域番号 |
22K15591
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
杉浦 貴則 東京歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (10906366)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ムチン / 分子マトリックス電気泳動 / 糖鎖 / ホルマリン固定パラフィン包埋 / ヒドロキシルアミン / 唾液腺腫瘍 / 粘表皮癌 / 電池泳動 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺腫瘍は画一的な診断や治療がありません。悪性唾液腺腫瘍において最も発現頻度の高い粘表皮癌はタンパク質の一種であるムチンを産生するという特徴があり、そのムチンは多数の糖がつながった糖鎖に修飾されていることが知られています。私たちはこれまで粘表皮癌のムチンをターゲットにムチンおよびムチンを修飾する糖鎖の解析を行ってきました。その結果、粘表皮癌に含まれるムチンにおいて、ムチンの一種であるMUC1が特徴的な糖鎖を持つことを明らかにしました。そこで本研究は、粘表皮癌の特徴的な糖鎖の構造決定、同定および粘の診断、治療に関するムチンを抗原とした有用なバイオマーカーの作成を目的としています。
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研究成果の概要 |
本研究はMUC1修飾糖鎖における構造解析と唾液腺腫瘍の診断マーカーとしての役割の解明のため、十分な症例・検体を収集することを目的とした。我々は検体の保存、保管に最も広く使用されている手法の1つであるホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体に着目し、ヒドロキシルアミン(HA)によるムチン抽出法の開発をおこなった。 本研究により、ホルマリン固定パラフィン包埋検体からヒドロキシルアミンを用いてのムチン抽出は可能であり、抽出したムチンは分子マトリクス電気泳動および質量分析にて、凍結組織検体と同様であることから、HAによるFFPE検体を用いてのムチン抽出、糖鎖解析の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺悪性腫瘍は年間発生数が人口10 万人あたり2.5~3.0人と稀な疾患である。そのため、十分な症例・検体を収集することは困難を極める。我々は検体の保存、保管に最も広く使用されている手法の1つであるホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体に着目し、 FFPE検体をもちいたムチン抽出法の開発をおこなった。 本研究より、ホルマリン固定パラフィン包埋検体からヒドロキシルアミン(HA)を用いてのムチン抽出は可能であり、抽出したムチンの糖鎖も凍結組織検体と同様であることから、FFPE検体を用いてのムチン抽出、糖鎖解析の可能性が示唆され、今後の研究に寄与するものと考えられた。
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