研究課題/領域番号 |
22K15944
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
市村 卓也 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10761900)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 急性リンパ性白血病 / 6-メルカプトプリン / NUDT15 / デジタルPCR / 遺伝子多型 |
研究開始時の研究の概要 |
急性リンパ性白血病 (ALL) の治療に用いられる6-メルカプトプリン (6-MP) は、NUDT15 遺伝子の多型を有する症例で重度の骨髄抑制を生じる。特に複数の異なるNUDT15 多型を両アレルに有する複合へテロ接合性多型の症例では、極めて重度の骨髄抑制によって長期間の化学療法中断を余儀なくされ、治療成績の低下に関与している可能性がある。しかしながら、複合へテロ接合性多型を証明するディプロタイプ解析の方法は確立していない。本研究で日常診療において実用的なディプロタイプ解析の方法を確立させ、NUDT15 多型に応じた6-MPの至適投与量での治療が可能となることを目指す。
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研究成果の概要 |
小児急性リンパ性白血病の治療薬である6-メルカプトプリン(6-MP)の至適投与量にNUDT15遺伝子多型の関与が報告されているが、ディプロタイプ解析方法は確立していない。本研究ではNUDT15 エクソン1およびエクソン3領域にそれぞれヘテロ接合性多型を有する症例について、デジタルPCRを用いたディプロタイプ解析を行い、複合ヘテロ接合性多型であることを示し、ホモ接合性多型と同程度の6-MP投与量であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにデジタルPCRを用いたNUDT15 多型のディプロタイプ解析が可能であった報告はなかったが、本研究ではNUDT15 多型の有無に加えてディプロタイプ解析まで必要だった1症例について、デジタルPCRを用いた解析が可能であることを示した。また、複合ヘテロ接合性多型であった場合は、既報告と同様にホモ接合性多型と同程度に6-MPの減量が必要であることを示した。 本研究ではNUDT15 多型のディプロタイプ解析まで必要だった症例が1例のみであったため、今後さらなる症例を集積し他の多型についても同じ方法で解析が可能かどうかを検討する必要がある。
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