研究課題/領域番号 |
22K16463
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高橋 侑子 岡山大学, 大学病院, 講師 (90892191)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 乳がん / トリプルネガティブ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、gBRCA1/2遺伝子変異(gBRCAm)トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の治療効果予測のため、腫瘍微小環境における免疫応答機序を解明することを目的とする。米国でTNBCの周術期治療においてペムブロリズマブがFDAに承認され、今後TNBC治療において重要な役割を果たすと予測される。一方、gBRCAm乳がんでは、PD-L1の発現や腫瘍浸潤リンパ球の増加が報告されていることより、特にgBRCAmTNBCにおいて、近年他の複数の悪性腫瘍で報告されているが乳がんでは報告のなかったB細胞や三次リンパ組織様構造の抗腫瘍免疫への関与について追求する。
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研究成果の概要 |
本研究はTNBCに対する免疫チェックポイント阻害剤の治療効果予測のため腫瘍微小環境における免疫応答機序を解明することを目的とする。TNBCは他サブタイプに比べ細胞浸潤に関与し予後との相関報告されているpre-B-cell leukemia homeobox 4(PBX4)と、変異によってNK細胞機能が低下しICI治療抵抗性が報告されているkiller cell immunoglobulin-like receptor 3 Ig domains and short cytoplasmic tail1(KIR3DS1)はTNBCで高発現であった。さらにPBX4はBRCA陽性BCでも高発現であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年免疫チェックポイント阻害剤(ICI)はトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の標準治療の一つとして位置付けられており、PD-L1等以外の治療効果を予測するバイオマーカーの同定が期待されている。本研究ではTNBCの微小環境において、三次リンパ組織様構造を構成するT・Bリンパ球等免疫関連細胞の遺伝子群の発現を検討した。TNBCの微小環境において、PBX4やKIR3DS1などが関与する免疫応答細胞の関与が示唆された。今後症例数を増やしたvalidation studyが必要であるが、本研究の結果は、本邦におけるICI既治療例の治療効果を予測するバイオマーカーの同定に有用であると考えられる。
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