研究課題/領域番号 |
22K16502
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
鍵谷 卓司 弘前大学, 医学研究科, 助教 (70772317)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リンパ節転移 / がん転移メカニズム / リンパ管システム / ニッチ解析 / 肝胆膵癌 / 転移メカニズム / 3Dモデルマップ |
研究開始時の研究の概要 |
肝胆道系に発生する癌は、予後を改善する効果的な治療法に乏しく、微小環境やリンパ行性転移メカニズム、マクロの解剖学的知見までもがほとんど明らかにされていない。ヒト肝胆道系におけるリンパ管システムを解明するために、リンパ管独自の研究手法を開発し実用化してきたが、がん転移経路としてのナノレベルの脈管外細胞通路からマクロレベルにわたるまで統合された肝胆道系リンパ管システムの全貌は解明されていない。そこで、本研究では、分子から肉眼レベルにわたる幅広い解剖組織学的アプローチをもちいて、肝胆道系領域のがん転移メカニズムに焦点を当てた微小環境まで明らかにした3次元のヒト肝胆道系リンパ管系の地図を解明する。
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研究実績の概要 |
当該年度において、すでに独自に確立した実験手法を用いて、顕微解剖学的かつ分子解剖学的アプローチによりデータ集積を行った。 ①ヒト組織標本(肝胆道系)におけるen bloc免疫組織化学解析として、リンパ管周囲組織や他臓器組織などの空間体系をより正確に把握できるモデルを構築した。 ②透過型・走査型電子顕微鏡(TEM・SEM)を用いて、がん転移メカニズム解明に必要な研究計画書に記載したニッチ解析を行うために標本作成の準備を行った。 これらの手法により、前年度までにおもに肝周囲リンパ系について、ヒトの肝静脈リンパ系の3次元構造とフローダイナミクスについて解剖体を用いた研究を実施した。具体的にはヒト解剖体から肝臓を摘出し、リンパ管および血管マーカー(ポドプラニン、CD31)での免疫染色を行い、光学顕微鏡および立体顕微鏡を用いて観察し、ヒト肝静脈リンパ系の3次元構造を明らかにした。これにより肝内リンパ液は、中心静脈と小葉下静脈の周囲の血管外経路を流れることが示唆された。リンパ管ネットワークは、直径110μm以上の小葉下静脈の壁と肝静脈の末梢に端を発し、下大静脈まで続いており、リンパ管の密度分布は、肝静脈の末梢部で最も小さく、近位部、主幹部へと増加し、肝静脈の直径の増大と正の相関があることが明らかになった。がん転移メカニズム解明のために必要な肝内リンパ系システムを明らかにすることができた。これらの結果を国際英文誌に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ解析のための標本作成に難渋した。手術標本採取のための準備段階で当初想定していたよりも時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、標本作成とデータ解析をさらに進めるとともに、当初予定していた手術標本作成についても準備を進める。
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