研究課題/領域番号 |
22K16521
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
兼田 裕司 自治医科大学, 医学部, 准教授 (00600868)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 膵液瘻 / 膵体尾部切除術 / 膵壊死 / 膵断端処置具 / 生体吸収性ポリマー / 自動縫合器 |
研究開始時の研究の概要 |
膵体尾部切除術後の膵液瘻は周術期死亡につながる重大な合併症であるが、未だに有効な膵断端閉鎖法が存在しない。そこで申請者は膵液瘻予防を目的として、“膵組織を損傷せず、動脈血流を温存しながらの膵断端閉鎖が可能な膵断端処置具”を新規に開発した。既にブタを用いた実験で、本器具が術後1週間、1ヶ月の膵液瘻予防効果を有する可能性が示された。本研究ではブタを用いて、本器具の術後1週間、1ヶ月の膵液瘻予防効果を評価し、自動縫合器法と比較する。また、本器具、自動縫合器が膵組織、周囲臓器に与える虚血性変化や病理学的変化も評価する。本研究は、膵体尾部切除術における膵断端閉鎖法開発に新たな展開をもたらすと期待できる。
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研究成果の概要 |
膵体尾部切除術後の膵液瘻は周術期死亡に繋がる重大な合併症であるが、未だに有効な膵断端閉鎖法が存在しない。申請者は膵液瘻予防を目的として、“膵組織を損傷せず、動脈血流を温存しながらの膵断端閉鎖が可能な膵断端処置具”を開発した。膵液瘻予防効果の比較では、自動縫合器における膵液瘻+腹腔内膿瘍発症率は膵断端処置具よりも有意に高値であった。摘出膵の病理学的検証では、自動縫合器で閉鎖した膵断端にはステイプルによる膵管損傷、動脈損傷、膵組織壊死を認めたが、本器具の結紮部、膵断端に損傷を認めず、正常膵組織が広範に存在していた。本研究では、膵断端処置具が膵液瘻予防、膵組織壊死予防に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵体尾部切除術における従来法(自動縫合器法、手縫い法、小腸パッチ法)の問題点として、(A)膵実質に針やステイプルが入るため、膵実質損傷、膵管損傷が避けられない、(B)膵断端への血流調整が不可能、の2点が挙げられる。膵断端処置具による膵断端閉鎖は、(a)針やステイプルを使用しないため、膵実質損傷、膵管損傷が起こらない、(b)結紮力の調整が可能なため、膵断端への動脈血流温存が可能、という特徴を有し、従来法に対して大きな優位性を持つ。本研究により、膵断端処置具が膵液瘻予防、膵壊死予防に寄与する可能性が示唆された。本研究は膵体尾部切除術の膵断端閉鎖法の開発に新たな展開をもたらすと期待できる。
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