研究課題/領域番号 |
22K16688
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
佐々田 晋 岡山大学, 大学病院, 助教 (80908088)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | うつ病 / 電気刺激 / nucleus accumbens / 海馬 / 電気刺激療法 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病がクローズアップされる時代となった。エビデンスの高いうつ病治療は、薬物治療、心理療法などの内科的治療だが、内科的治療に反応しない難治性うつ病も一定数存在する。欧米では難治性うつ病患者に対する電気刺激療法の適応の拡大が進んでいる。電気刺激療法の臨床的研究は蓄積されてきたが、神経組織学的な研究は少ない。今後、本邦でのうつ病に対する電気刺激療法の導入において、電気刺激療法による神経新生効果などの知見の集積が必要である。当施設では、長年、実験動物に対する電気刺激治療の研究を行い、その行動学的、組織学的評価を行っている。当施設でのうつ病に対する電気刺激治療の研究は、他施設に対する優位性が大きい。
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研究実績の概要 |
研究の目的:うつ病ラットに対して脳のnecleus accumbensや他の核への刺激を行うことにより、うつ病ラットの行動の変化、特に活動量などの向上があるかどうか、そして、電気刺激が効果を有する場合、どの部位の神経細胞が保護、あるいは活性化されているかを調べる。 研究の具体的内容:我々のチームが開発した、動物実験向けの持続神経刺激装置をうつ病のモデルラットに装着し、運動などをしている最中であっても、持続的な刺激が可能であることを確かめた。そのうえで、刺激電極をneucleus accumbensに挿入して、neucleus accumbensに対する電気刺激を行った。現在、刺激電極の刺入部位の正確性も向上してきており高い確率でnecleus accumbensに刺入できている。術後の有害事象も減らせるようになってきた。特に、手術後の体重減少が出てしまうこともよくあったが、2日経過すると体重が増えてきて、元の状況に戻ることも分かってきた。行動評価でも、open field testでの行動量の増加、forced swim testでの活動の増加等を観察できており、非刺激群と刺激群での治療効果の差があることが分かってきた。引き続き、実験を行い、今後、neucleus accumbesや海馬などの神経細胞の増生や保護効果などを調査していく予定である。 研究実施計画と照らし合わせると、本基礎研究は予定通りの進捗である。 学会誌への投稿:国際学会への参加も積極的に行い、英文誌への論文投稿も目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎研究の進捗が予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、nucleus accumbens刺激やそのほかの神経核の刺激での神経保護効果について解析を行っていく。英文誌への投稿準備を行う。
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