研究課題/領域番号 |
22K16767
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
林 悠太 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座助教 (20881296)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | アキレス腱 / 間葉系幹細胞(MSC) / 細胞外小胞 / 腱修復 / 細胞系譜解析 / 糖鎖 / 骨髄間葉系幹細胞(MSC) / エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
マウスアキレス腱切離モデルを用いて、骨髄間葉系幹細胞(MSC)由来エクソソームがアキレス腱修復過程で石灰化などを抑制し、その修復を促進することを明らかにした。しかし、1)腱修復促進に関与する細胞群は何か 2)MSCの継代数(細胞老化)により変化したエクソソーム上の糖鎖は、腱修復効果にどう関与するのか、などMSC由来エクソソームによる腱修復促進メカニズムは未解明な部分が多い。そこで本研究は、これらの疑問を明らかにすることで、MSC由来エクソソームによるさらなる詳細な腱修復機構やエクソソームの機能を解明するだけでなく、MSC由来エクソソームを利用した新たな治療法の開発へとつなげていく。
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研究実績の概要 |
マウスアキレス腱切離モデルを用いて、骨髄間葉系幹細胞(MSC)由来細胞外小胞(MSC-エクソソーム)がアキレス腱修復過程における石灰化や周辺組織との癒着を抑制し、その修復を促進することを明らかにした。そして、培養MSCの状態(継代数の違いによる細胞老化の程度)によってMSC-エクソソームの治療効果が異なり、それはMSC-エクソソーム表面に発現している糖鎖発現パターンの違いで評価できる可能性を示唆した(Hayashi Y et al. FEBS Lett 2022)。また、マウスアキレス腱切離モデルにおいて、あるアゴニストの局所投与が異所性骨化の抑制を介し、腱修復を促進させることを確認した。修復腱組織由来の細胞は、Screlaxis (Scx)陽性細胞ではなく、PDGFRa陽性など腱幹・前駆細胞が増殖してくることが明らかになり、これら細胞のペレット培養では、軟骨細胞への分化誘導が認められる一方で、アゴニスト添加によりペレットのサイズやサフラニンO染色による染色性の減少や、細胞形態から軟骨細胞への分化誘導が強く抑制された。今後さらに、腱修復機構を明らかにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞系譜解析用のマウスも使用可能な状態となった。細胞系譜解析を順次開始しており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
タモキシフェン投与のタイミング依存的に腱前駆細胞・腱細胞マーカーであるTppp3およびScrelaxis (Scx) 陽性細胞を標識できるTppp3CreERTdtTomato マウスおよびScrelaxis CreERTdtTomatoマウスを使用する。これら10週齢のマウスに、アキレス腱切離モデルの作製前および作製後にタモキシフェンを投与することにより、損傷前後で標識した細胞のアキレス腱修復時におけるScx陽性細胞およびTppp3の腱修復部位における局在を蛍光イメージにより明らかにする。そして、修復過程におけるTppp3やScx陽性細胞をイメージすることで、MSC由来エクソソームがTppp3やScx陽性細胞の遊走や分化にどう関与しているのかを明らかにする。また、各マウスの腱より細胞集団を単離し、シングルセルRNAシークエンス解析により腱修復に関与する細胞群を同定することで、MSC-エクソソーム投与による腱修復促進機構に一旦を探る。
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