研究課題/領域番号 |
22K16859
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
角田 守 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (30923031)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ATP7B / プラチナ抵抗性卵巣がん / CuSO4 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣がんは、予後の悪い疾患の一つとして知られ、手術療法と化学療法による治療法が確立されているが、再発率も高いため治療に難渋する。特に初回治療後半年以内に再発したプラチナ製剤抵抗性の再発症例は予後が非常に悪く、その再発例を対象とした新しい治療法が待たれる。私は以前、子宮平滑筋肉腫に対してCuSO4をpremedicationとして用いることでプラチナ耐性の大きな原因であるATP7Bのプラチナ輸送能が飽和されシスプラチンの感受性が改善されることを報告した。本研究ではプラチナ抵抗性の克服が急務であるプラチナ抵抗性卵巣がんにおいて、同様の効果を得られるかを検討し新たな治療方法の開発へ取り組む。
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研究成果の概要 |
ATP7B高発現のプラチナ抵抗性卵巣がん細胞株において、ATP7Bの発現をノックダウンすることで細胞内のプラチナ蓄積量が増加しプラチナ抵抗性が改善することが確認された。また臨床検体においても、ATP7Bの発現を認めた症例は有意に予後不良であった。in vivoモデルにおいても、ATP7Bをノックダウンした細胞株を皮下移植した群ではPBS投与群に比べてCisplatin投与群において著明な抗腫瘍効果を認め、プラチナ耐性卵巣癌においてATP7Bが治療ターゲットになりうると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣がんは、予後の悪い疾患の一つとして知られ、手術療法と化学療法による治療法が確立されているが、再発率も高いため治療に難渋する。特に初回治療後半年以内に再発したプラチナ製剤抵抗性の再発症例は予後が非常に悪く、その再発例を対象とした新しい治療法が待たれる。本研究はプラチナ抵抗性の克服が急務であるプラチナ抵抗性卵巣がんにおいてATP7Bが治療ターゲットとなりうることを示した。
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