研究課題/領域番号 |
22K16954
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中武 俊二 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (30847091)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 緑内障 / 酸化ストレス / ゲノムの酸化損傷 / 神経変性 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化ストレスは細胞の老化や異化、死などを引き起こし、緑内障を含む様々な神経変性疾患に関与するが、酸化がどのようなメカニズムで神経細胞死を引き起こすのかは十分に分かっていない。我々は以前、DNAの酸化損傷は免疫細胞であるミクログリアを活性化させ、神経炎症を介して網膜変性を増悪させることを明らかにした。本経路の普遍性について検証するため、本研究では緑内障モデルマウスを用い、緑内障におけるゲノムの酸化損傷の役割を検討する。ゲノム酸化損傷がどのようにして神経節細胞死を引き起こすのかを解明するとともに、ゲノム酸化損傷経路をターゲットとした新しい緑内障治療薬を開発する。
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研究成果の概要 |
緑内障は全世界において中途失明原因の上位を占め、今後も患者数の増加が予想されており、その克服は大きな社会的課題である。眼圧下降が最もエビデンスのある治療法であるが、点眼薬や手術による眼圧下降治療に限界があり、眼圧下降によらない新しいアプローチによる緑内障治療の開発が必要である。今回我々は酸化ストレスについて着目した。緑内障において病態の進行に酸化ストレスが関与している事がわかっているが、そのメカニズムについては不明な点が多い。今回、緑内障における酸化ストレスの影響について研究を行い、免疫担当細胞のゲノムの酸化が病態に関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の目的は緑内障における生命の設計図にあたるゲノムの酸化ストレスの役割を明らかとし、酸化ストレスをターゲットとした治療法を検討することである。酸化ストレスが様々な疾患の病態に関わっていることは明白であるものの、酸化がどのようにして病気の発症や進展に関わっているのか、その分子機序まで詳細に検討した研究は少ない。今回、我々は緑内障において免疫担当細胞のゲノムの酸化ストレスが病態に深く関わっていることを明らかにした。これにより、ゲノムの酸化をターゲットにする治療法を開発することが緑内障の新規治療につながる可能性が示唆された。
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