研究課題/領域番号 |
22K17122
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
三宅 晃子 大阪歯科大学, 医療保健学部, 講師 (40782131)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 寒天粒子 / 義歯清掃 / 義歯 / 清掃 / PMMA / 寒天洗浄 |
研究開始時の研究の概要 |
義歯は機械的にも化学的にも汚れが付着しやすい材料であることは明らかとなっている。義歯の清掃には、機械的清掃法と化学的洗浄剤の併用が推奨されているが、義歯ブラシの使用により義歯表面が傷付き、より汚れが付着しやすい状況となっている。そのため、継続しても表面が荒れず、容易な洗浄方法が開発できれば、義歯装着者の口腔内状況は清潔に保つことができ、QOLの向上につながると考えられる。そこで本申請研究では、食品であり、生体に優しく、粒子が柔らかく、傷が付きにくい寒天粒子を使用した寒天洗浄方法の効果を評価し、新規の義歯洗浄方法の開発にて、高齢者のQOLを向上させる一助としたい。
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研究成果の概要 |
義歯床用材料であるポリメチルメタクリレート(PMMA)に汚染物を塗布し、4種の粒子(寒天粒子S-6、WH-706、グリシン粒子、炭酸カルシウム粒子)による噴射清掃の評価を行った。元素解析から、どの粒子も汚染物は除去できた。算術平均粗さ(Ra)と断面曲線では、グリシン粒子もしくは炭酸カルシウム粒子を用いた噴射清掃後は研磨後PMMAと比較し、Raは増大、断面曲線の波形に変化を認めた。寒天粒子を用いた噴射清掃後では、研磨後PMMAと比較し、Raはほぼ同値で、断面曲線の波形に変化を認めなかった。以上より、寒天粒子を用いた噴射清掃は、義歯床表面を損傷せずに、汚染物が除去できる方法であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外において、医療技術の発達から高齢者は増加傾向にあり、それに伴い義歯装着者は増加しているため、義歯に関する研究は今後重要視されるようになると考えられる。大多数の人が行っている義歯清掃方法は、義歯用ブラシを用いた機械的清掃後に、義歯洗浄剤を用いる化学的清掃を行う方法である。私達がQCM装置を用いて、μ単位の汚れの除去が可能であるかを研究した結果、ほとんどの義歯洗浄剤は99%除去できている状態であるとは言えない。その為、汚染物を除去でき、義歯表面を損傷させない寒天粒子を用いた本研究の噴射清掃方法の開発は、従来の方法を継続的に使用している歯科界において新たなる改革であると考えられる。
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