研究課題/領域番号 |
22K17220
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
酒井 有沙 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (40779295)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 歯科用局所麻酔薬 / デクスメデトミジン / 高血圧症ラット / 心臓カテーテル / 心カテーテル |
研究開始時の研究の概要 |
歯科用局所麻酔薬であるリドカインには、アドレナリンが血管収縮薬として添加されているが、高血圧症患者へのアドレナリン投与は原則、禁忌となっている。そこで、アドレナリンに代わる血管収縮薬として塩酸デクスメデトミジン(DEX)を高血圧自然発症ラットの口腔内に投与し、心臓カテーテルを用いて循環動態と心機能の変動を測定することで、高血圧症患者により安全性の高い局所麻酔薬を開発する。
|
研究成果の概要 |
歯科用局所麻酔薬であるアドレナリン添加リドカイン製剤を高血圧症患者に投与することは、原則禁忌である。アドレナリンに代わる薬剤として、塩酸デクスメデトミジン(DEX)に注目し、高血圧自然発症ラット(SHR/Izmラット)にDEX投与した際の循環動態を心臓カテーテルで測定した。DEXはアドレナリンと比較して血圧上昇は同程度であったが、SWやHRの低下により心筋酸素消費量を減少させたため、高血圧症患者へのDEX添加リドカイン製剤は新たな局所麻酔薬としての有用性が高いと考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、アドレナリンに代わり得る可能性のあるDEXを高血圧発症ラットに投与し、心臓カテーテルを用いて循環動態に与える影響を検討した。これまで、DEXを高血圧症患者に投与した際に観血的な血圧測定を行って、連続的に循環動態の変化と心機能の状態を検討している報告は皆無であったため、本研究は詳細な循環動態への影響を評価することができた。本研究の結果から、DEXはアドレナリンと比較して循環動態への影響が少ないと考えられたため、今後、高血圧症患者に対する安全性の高い歯科用局所麻酔薬としてDEX添加リドカインの提供ができると考えられた。
|