研究課題/領域番号 |
22K17231
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大西 梓 広島大学, 医系科学研究科(歯), 研究員 (90846883)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 顎関節症 / 変形性顎関節症 / ヒアルロン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
in vitro実験系には軟骨細胞および滑膜細胞を使用する。周期的細胞伸展装置(Flexercell strain unit)にて培養細胞へ過度な機械的負荷を与え、CD44受容体機能維持とHA添加による抗炎症効果の検討を行う。 in vivo実験系では申請者らが開発したTMJ-OAモデルラットを使用し、メカノレセプターであるintegrinの阻害剤およびHAを局所投与し、遺伝子およびタンパク発現解析、組織切片での生化学的解析、下顎頭の3次元的な形態の解析を行う。
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研究成果の概要 |
変形性顎関節症は、顎関節への機械的負荷やホルモンなど様々な因子が関与しているが、その詳細なメカニズムについては不明な点が多い。そこで本研究では、顎関節円板を前方に転位させることで下顎頭に変形を生じるモデルラットを作製し、下顎頭の形態的および組織学的な評価を行い、変形性顎関節症発症のメカニズムについて検討を行った。関節円板前方転位モデルラットの関節円板後部組織からRNAを抽出し、トランスクリプトーム解析を行ったところ、BMP-3bやSOSTDC1、Chadなどの遺伝子発現が上昇し、Ucp3やApoa1の遺伝子発現の抑制が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性顎関節症は、下顎頭軟骨の破壊による骨の変形を伴う退行性病変であり、関節痛や開口障害、咬合不全を引き起こす。過度な機械的負荷や加齢、ホルモンなど様々な因子が関係する多因子性疾患と考えられているが詳細は不明である。生理学的には滑膜炎や関節内の潤滑機能の低下を契機とし、その後細胞外マトリックスの喪失、軟骨組織の破壊へと進行する。発症メカニズムに不明な点が多いことから、現在治療法としては関節への負荷を軽減させるマウスピースや消炎鎮痛剤の服用といった対症療法が主であり、その効果は限定的である。 本研究では変形性顎関節症を誘発する関節円板前方転位モデルラットを作製し、その発症メカニズムを追究した。
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