研究課題/領域番号 |
22K17766
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮 愛香 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (80907064)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 血糖変動 / 内因性インスリン分泌 / 膵β細胞機能 / 持続血糖モニター / 2型糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
膵β細胞からのインスリン分泌量が2型糖尿病の血糖変動幅を予測しうることが明らかになってきた。しかし、膵β細胞の代謝産物がどのように経年的に変化し、血糖変動の不安定化に影響を及ぼすかに注目した研究はほとんどない。本研究は2型糖尿病患者に経年的に持続血糖モニター(CGM)を実施してリアルワールドにおける血糖変動を詳細に追跡し、膵β細胞代謝産物の変化量との関連を明らかにする。本研究は、2型糖尿病患者一人ひとりの膵β細胞機能の保持と血糖変動の安定化を目的とした介入を可能にし、糖尿病併存疾患の発症と増悪を阻止するための新たな治療アプローチの確立を目指すものである。
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研究成果の概要 |
2型糖尿病における膵β細胞機能と血糖変動の関係を、初期の膵β細胞機能障害を示すマーカーである血清プロインスリン/Cペプチドを用いて検証した。血清プロインスリン/Cペプチドの高値は、24時間持続血糖モニターで抽出された高血糖時間と肥満度に関連性を認め、膵β細胞機能障害が高血糖に関連する可能性が示唆された。 2型糖尿病患者において内因性インスリン分泌が保持されている場合、血糖変動の変動係数は腹部脂肪面積と関連していないことが観察されたが、内因性インスリン分泌が低下すると、血糖変動の大きさは腹部内臓脂肪面積の減少と関連した。また、内臓脂肪面積の増加は血糖変動の不安定化や低血糖時間の延長と関連した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で2型糖尿病患者における血清プロインスリンと血糖変動の関連について報告し、膵β細胞機能、内因性インスリン分泌能、体組成の関連性を新たな視点から探究した。その成果は、臨床現場での血糖変動幅の是正をねらった新たな治療アプローチの確立や、糖尿病合併症の発症と増悪の防止に貢献する可能性がある。また、2型糖尿病の病態解明に関連した幅広い研究分野に応用が期待できる。
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