研究課題/領域番号 |
22K17774
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東洋大学 (2023) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2022) |
研究代表者 |
阿藤 聡 東洋大学, 健康スポーツ科学部, 助教 (20825731)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 筋核 / 筋サテライト細胞 / ミトコンドリア / レジスタンス運動 / 筋肥大 / タンパク質合成 / 運動 / 骨格筋 |
研究開始時の研究の概要 |
レジスタンストレーニング(RT)は筋肥大・筋力増強のみならずエネルギー代謝の改善をはじめとする様々な健康増進効果をもたらすが、その機序は明らかではない。生体の骨格筋は多核の骨格筋細胞で構成されており、骨格筋細胞内の核数は運動により骨格筋細胞周囲の幹細胞の活性化・融合を介して増加することが知られている。本研究では新たな核の追加はエネルギー代謝機構の運動順応に関与するか、また新規に追加された筋核がエネルギー代謝機能の亢進に貢献しうる特定の遺伝子の供給をもたらすか否かを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
レジスタンス運動は骨格筋の肥大と発揮筋力の増加をもたらす運動トレーニング様式であるだけでなく,エネルギー代謝機構を改善することが明らかになっている.運動による筋肥大時には骨格筋幹細胞である筋サテライト細胞の活性化・融合によって多核の骨格筋細胞(筋線維)に新たな細胞核を供給する.本研究では筋サテライト細胞を時期特異的に除去可能なマウスを用い,代償性過負荷(実験動物を対象とした収縮による筋肥大モデル)による筋肥大に伴う筋サテライト細胞を介した新たな筋核の追加が筋肥大時のミトコンドリア機能維持に関与している可能性を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって得られた成果は骨格筋エネルギー代謝を制御する新たな細胞内機構として骨格筋細胞の多核性の役割について今後さらに詳細な機構を研究する上での足掛かり的な知見となったと考える.骨格筋は全身のエネルギー代謝においても重要な役割を果たすことから,今後骨格筋の多核性によるミトコンドリア生後機構の解明は全身のエネルギー代謝調節を改善する新たな介入標的へと発展する可能性がある. さらに、再生医療分野で開発されている幹細胞操作技術により筋核数の操作が可能になれば、運動の適用が困難な低体力者や高齢者において運動に替わる全く新しい全身代謝機能の改善方策の提供に発展できる可能性がある。
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