研究課題/領域番号 |
22K17794
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
永田 龍次 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (20910441)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 腸内発酵 / プレバイオティクス / 短鎖脂肪酸 / スターチ / スクロース / ラット |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,食餌中の消化性糖質源がでんぷんまたはスクロースの場合に,難消化性糖質が腸内細菌叢および代謝産物に及ぼす影響をラットへの投与実験により明らかにすることを目指す。試験1として,食餌中の糖質源が全く異なる際のセロビオースおよびフルクトオリゴ糖摂取の影響を明らかにする。試験2として,食餌組成における消化性糖質源の構成の違いが腸内発酵に与える影響を評価し,難消化性糖質摂取時の望ましい食餌組成を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究ではラットへの投与試験において,コーンスターチ(CS)食もしくはスクロース(Suc)食と各難消化性糖質を組合わせて摂取した際の腸内発酵特性を評価した。CS食とSuc食における難消化性オリゴ糖であるフラクトオリゴ糖(FOS)の摂取は,同様の盲腸内細菌叢組成の変化と盲腸内短鎖脂肪酸産生の増加を示した。一方で,CS食とSuc食における難消化性二糖であるセロビオース(CEB)の摂取は,盲腸内細菌叢組成に違いを示し,CS食でSuc食より盲腸内短鎖脂肪酸産生を増加させた。したがって,CEBの摂取はCS食において有益な腸内発酵特性を示すことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,腸内発酵特性において難消化性糖質のみに着目するのではなく食事組成との組み合わせで考えることにより,各難消化性糖質を摂取した際の効果を調節できるのではないかと考えた。これにより,食事組成に合わせた難消化性糖質の選択など,難消化性糖質の効果的な摂取方法の提案を通して健康な食生活の推進に貢献することを目指す。本研究において,セロビオース摂取によるラット盲腸内短鎖脂肪酸産生はスクロース食では増加しなかったがコーンスターチ食では増加した。したがって,有益な腸内発酵には難消化性糖質だけでなく食事組成も重要であることが示唆された。
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