研究課題/領域番号 |
22K17860
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 中央大学 (2023) 横浜市立大学 (2022) |
研究代表者 |
牧草 夏実 中央大学, 理工学部, 助教 (60908341)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | カーネル法 / サポートベクター回帰 / 漸近理論 / 再生核ヒルベルト空間 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子発現量データなど,サンプルサイズに比べて次元数が圧倒的に大きい高次元データの解析手法にカーネル法がある.この手法では高次元データをさらに高次の関数に変換して処理を行うことにより,分布や回帰関数の仮定を取り除くことが可能である.しかし,カーネル(データを関数に変換際に用いる関数)の選択,パラメータの推定,結果の解釈性が困難となる等,関数に変換することにより発生する問題がある.本研究では,特にカーネル法を用いた手法の一つであるサポートベクター回帰に絞り,パラメータの推定の問題に取り組む.
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研究成果の概要 |
本研究では,特にカーネル法を用いた手法の一つであるサポートベクター回帰に絞り,パラメータの推定の問題に取り組んだ.特に非線形サポートベクター回帰のパラメータを,罰則付き尤度を用いることによって推定するための方法を構築し,その理論を確立するために,いくつかの補題の導出を行った.また,実データへの適用を通して,実際のデータへの応用として十分利用可能な手法であることが確認された.理論研究のために,サポートベクター回帰にとどまらない再生核ヒルベルト空間に関する研究も行った. 本研究に関連し期間中に7件の学会発表および1本の論文が出版された. 科研費の支援のもと,成果を得ることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非線形サポートベクター回帰のパラメータを決定するにあたってよく知られている方法としては,クロスバリデーション法と呼ばれる方法である.この方法では,候補となるあらゆるパラメータでの回帰を行い,その回帰についての評価を行う.あらゆる組み合わせにおける回帰を計算する必要があるため,非線形サポートベクター回帰のような選択すべきパラメータが多い手法において計算量が非常に多くなるという問題点が挙げられていた.このため,本研究の成果はこの問題点を解決する手法の一つとなっている.さらに,サポートベクター回帰のような機械学習手法はAI技術としても用いられており,昨今の科学技術発展につながる.
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