研究課題/領域番号 |
22K18034
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 翔太 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (10880643)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | DNA修復 / クロマチン / ヌクレオチド除去修復 / ヌクレオソーム / NER / XPC / TFIIH / XPA |
研究開始時の研究の概要 |
NERは紫外線をはじめとする幅広い損傷を取り除くことが出来る重要な修復機構の一つである。NERにより正しく損傷DNAが修復されるためには時間的・空間的なタンパク質間相互作用が非常に重要であるが、クロマチン上の損傷に対するNER反応の詳細な作用機構については不明な点が多く残されている。本研究では、近年重要な構造解析ツールとなったクライオ電子顕微鏡を活用し、DNA修復タンパク質群が織り成す複合的な多段階反応を分子レベルで包括的に理解することを目的とする。特にNERの開始に重要である損傷認識メカニズムを中心に、NERタンパク質群がクロマチン上の損傷を修復する分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
DNA修復機構の中でも紫外線損傷をはじめとした広範な損傷を取り除く、ヌクレオチド除去修復(NER)のメカニズムの解明を目指した。特に細胞のゲノムDNAはクロマチン構造と呼ばれるDNA複合体を形成しており、DNA修復タンパク質が損傷を見つけるのは容易ではないと考えられる。 そこで本研究ではクロマチンの最小単位であるヌクレオソームを対象とし、ヌクレオソーム上の損傷に対するDNA修復タンパク質の機能を調べた。その結果、ヌクレオソーム上では裸のDNAと異なり、損傷の位置に応じて、タンパク質の結合安定性や認識効率が大きく異なることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は細胞内におけるDNA修復機構を分子レベルで調べたものであり、これまで未知の領域であったクロマチン上のDNA修復という観点で研究を進めてきた。これらクロマチン上におけるDNA修復研究は、DNA修復異常疾患を持つ患者の治療法の確立や臨床医療への応用へと繋げていく上で必須であり、幅広い患者の治療へと貢献する可能性を秘めている点で社会的意義は大きいと考えている。
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