研究課題/領域番号 |
22K18044
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
末永 俊和 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (80828377)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 亜酸化窒素 / ガス透過膜 / 窒素除去 / 温室効果ガス / 排水処理 / 部分硝化ーアナモックス / 脱窒 / N2O還元反応 |
研究開始時の研究の概要 |
省コスト・省エネルギー型排水処理システムとして注目される部分硝化-嫌気性アンモニア酸化プロセスにおいて亜酸化窒素(N2O)の蓄積が報告されている。本研究では中空糸ガス透過膜を、プロセス前半の部分硝化槽と後半のAnammox槽の後ろに導入し、硝化過程でのN2Oの生成抑制、処理水に溶存して排出されるN2Oを回収・無害化する。部分硝化槽でのN2O抑制効果、そしてN2Oの回収と無害化処理工程の実現可能性を検証可能なラボスケーリアクターを運転し、各プロセスでのN2O放出抑制効果を評価する。部分硝化、Anammox、N2O無害化各工程で活性のある微生物群集を精査し削減メカニズムの解明に繋げる。
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研究成果の概要 |
排水処理プロセスからの亜酸化窒素(N2O)抑制技術として、本提案では硝化過程でのN2Oの生成抑制と、アナモックス過程で生成する溶存態N2Oの回収、無害化という3段階でのガス透過膜の適用を検討し、その効果を評価することを目的とした。部分硝化槽へのガス透過膜を導入することによりN2O削減効果を確認した。またN2O回収槽を微生物非存在下にて検討した結果、溶存態N2Oの回収ガス側への移行が確認された。また、その回収ガスの無害化に向けてN2O還元細菌の適用を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
N2Oは強力な温室効果ガスとして知られ、特に窒素分が大量に流入する排水処理プロセスからの放出とその抑制技術は注目されている。一般的には好気槽の曝気によりガス態として放出されると考えられているが、プロセスによっては溶存態として放流水と供に系外に放出される可能性があり、それも最終的には大気中に拡散すると考えられる。未だ有効な解決策が確立していない放流水等に含まれる溶存態 N2O の放出抑制技術の一つとしての本技術の提案と検討は学術的・社会的な意義があると考える。
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