研究課題/領域番号 |
22K18211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡 真太郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 特任助教(常勤) (30912232)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 歯科治療 / 機械学習 / 医療安全 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科医師は診療中に経験からフィードバックを行い自身の手技を修正していく。診療の経験を多人数で共有できれば、効率的に手技の学習が行えるが、電子カルテによる記録は情報量が少なく、映像では効率的な利用が難しいという問題がある。そこでAIを用いることで、映像から術者の動作を抽出し、術者が診療内容から動作を実現するアルゴリズムの解明を行い、これを術者間で比較できる仕組みを構築する。
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研究成果の概要 |
歯科診療行為を自動的に映像で記録するシステムを作成し、約200症例のデータを蓄積した。このシステムで得られた診療映像のうち、歯科治療用器具を置くトレーを撮影した映像に対して、器具の物体検出を行い、用いた器具の時系列データを作成した。得られた時系列データをもとに診療内容[歯周処置・う蝕処置・根管治療・根管充填]の分類およびレセプト算定項目[歯周処置・歯周検査・う蝕処置・根管への処置・根管充填]の推定を行った。診療内容については畳み込みニューラルネットワークを用いることで精度が約75%、レセプト算定項目についてはサポートベクターマシンを用いることで根管充填以外のF1値が70%以上となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、歯科医学知識を有する歯科医師が表現する診療行為を映像で記録するシステムを構築した。得られた映像の一部を用いることで、診療内容やレセプト算定項目の推定ができる可能性が示された。すなわち本システムで記録した映像から様々な目的に応じて情報を取り出すことが可能であることから、事後評価や医療安全を目的としたフィードバックが可能な環境を構築したと言える。将来的に本システムによるデータが更に蓄積されれば、自動レセプトによる歯科医師の働き方改革だけでなく、医療安全の実現や従来の診療録ではできなかった医療情報の二次利用へとつなげることも可能であると考えられる。
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