研究課題/領域番号 |
22K18236
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
迎 武紘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (40803309)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | バイオものづくり / ゲノム編集 / 組換えタンパク質 / 評価技術 / オボアルブミン / Tgニワトリ / 培養細胞 / 培養 / 動物 / 物質生産 / レギュラトリーサイエンス / ニワトリ |
研究開始時の研究の概要 |
本課題は、新しいバイオ医薬品生産細胞の樹立を目指す研究で、バイオ医薬品が大量生産・大量消費される近未来を見据え、組換えタンパク質生産体制の強靭化に資する提案です。申請者は「大量生産が得意なニワトリ生産系」と「迅速生産が要求される医薬研究」の橋渡し技術として「ニワトリ生産系と同等/同質の生産能を持つモデル細胞(OVA細胞)」の開発を目指します。そして数ミリグラムから数十キログラム程度の生産はOVA細胞を、そしてそれ以上、例えば数十トン規模の生産はゲノム編集Tgニワトリを用いた生産系を構築し、持続可能な医薬産業の発展へ現実的な解決策を提案します。
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研究成果の概要 |
本研究ではTgニワトリ生産系による組換えタンパク質生産の迅速な評価系として、安定した細胞増殖活性とオボアルブミン生産性を持つオボアルブミン恒常発現DF1細胞の開発を目指した。まず、オボアルブミン恒常発現DF1細胞を作成し、ウエスタンブロット、免疫染色、real-time PCR、ELISA、MTTアッセイによりその特性を評価した。次に、この細胞を用いて外来遺伝子であるIFNβのノックインとその発現能を検証した。これにより、開発したオボアルブミン恒常発現DF1細胞がTgニワトリ生産系の迅速評価系として有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により従来のTgニワトリ生産における組換えタンパク質の初回回収までに1.5年を要する課題が解消され、Tgニワトリ生産系の迅速かつ簡便な生産予測が可能となることが期待される。これにより、迅速かつ多品目の候補分子の生産が必要な創薬分野などでも、Tgニワトリ生産系を応用できる可能性が高まった。将来的にTgニワトリ生産系の応用分野が拡大することは、産業用途の組換えタンパク質の低コスト大量生産につながることが期待される。タンパク質は化合物に比べて副作用が少なく環境負荷も低いため、医療、農業、環境分野など様々な産業用途で社会的課題の解決に資する組換えタンパク質の利用を目指す。
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