研究課題/領域番号 |
22K18686
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 貴史 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60828846)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 核スピン / 核スピントロニクス / 核磁気共鳴 / スピン流 / スピントロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、核スピンの持つ高コヒーレンス性に基づく核磁気共鳴(NMR)と高い操作性・機能性をもつスピントロニクス技術とを融合させた新しい分光学の開拓に取り組む。電子スピンと核スピン(NMR)モードの混成効果が顕著な物質群を対象に、マイクロ波電流を入力として生じる核スピン歳差応答効果及びスピン流-電流変換に基づく電圧を出力とした電気測定を行う。本研究を通じて、電気的に核スピン励起を変調・検出する新しい科学技術の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、核スピンの持つ高コヒーレンス性に基づく核磁気共鳴(NMR)と高い操作性・機能性をもつスピントロニクス技術とを融合させた新しい分光学の開拓に取り組んだ。磁気異方性が小さく、電子スピンと核スピン(NMR)モードの結合効果が顕著な磁性体を対象に研究を行い、マイクロ波を入力として生じる核スピン歳差応答及び、スピンダイナミクスの整流効果に基づく信号の検出に成功し、新たなNMR分光の端緒を見出すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、情報記録や読み出しの根幹技術となっているスピントロニクス分野の手法を使って、原子核スピン(核スピン)の状態を電気的に制御したり、読み出す新しいタイプの物理現象及び分光学が開拓された。素子に高周波電流を流すだけで、実効的に核スピンに働く有効磁場(超微細磁場)を制御でき、核スピンと電子スピンの制御を実現したことは、基礎・応用の両面において意義深いと言える。今後本研究で見出した手法を利用することで、核スピントロニクス分野の発展及び学理構築が実現されていくと期待される。
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