研究課題/領域番号 |
22K18744
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
臼井 洋一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (20609862)
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研究分担者 |
加藤 真悟 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 上級研究員 (40554548)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 磁性細菌 / 強磁性共鳴 / 異方性 / 地磁気 / 古地磁気学 / 磁気ヒステリシス / チャート / 化石マグネトソーム / 定向配列 / 古地磁気 |
研究開始時の研究の概要 |
磁性細菌は細胞内にナノスケール磁鉄鉱(マグネトソーム)を形成する。遺伝子解析からは磁性細菌は30億年以上前から存在したと考えられているが、化石のマグネトソームを非生物的な磁鉄鉱と区別することが難しく、化石証拠は約7千万年前までしかさかのぼらない。本研究は磁性細菌が磁場中で整列することに着目し、岩石中のナノスケール磁鉄鉱の配列を検出することで、生物由来の磁鉄鉱を発見する新たな方法を開発する。数値計算から、強磁性共鳴の異方性が高感度に配列を検出できることが予想される。そこで培養した磁性細菌や海底の堆積物に対して強磁性共鳴の異方性と磁気異方性の詳細な測定を行い、この方法の有効性を実証する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、地球磁場によって堆積物中で磁性細菌が配向した痕跡を観測可能かを検証することである。2年間の研究の結果、天然試料での検出は現在のプロトコルでは困難であることが分かった。昨年度の結果より、培養した磁性細菌を、方位をコントロールしつつマイクロ波吸収を抑えて固定する処理が複雑であることが分かったので、今年度は磁性細菌マグネトソーム由来の磁鉄鉱を多量に含む天然の堆積物を用いて再堆積試験を行った。バルクの強磁性共鳴の結果によると、この試料中のスピンの約50%がマグネトソーム由来である。ヘルムホルツコイルシステムを作成し、任意の方向に0-200マイクロテスラの磁場を発生させられるようにした。再堆積させた試料について水を樹脂に置換し、直径2mmの円柱形に成型した。強磁性共鳴測定のために、試料方位を変えられるホルダーを作成した。 水平方向に最大の磁場(200マイクロテスラ)を印加して堆積した試料について、強磁性共鳴スペクトルと磁場方位との関係を測定したところ、10^-6程度の変動がみられた。数値計算との比較に基づくと、この変動の大きさは集中度パラメータ0.1程度に相当することになる。しかし、変動パターンは理論的な計算と一致しなかった。すなわち、ここで見られた異方性は何らかのノイズに起因するもので、これを改善しない限り集中度パラメータ0.1以下の異方性を検出することはできないことが分かった。天然試料の集中度パラメータは0.1程度であると考えられるため、ホルダーのバックグラウンドなどを継続的に改善する必要がある。
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