研究課題/領域番号 |
22K18779
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
倉科 佑太 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40801535)
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研究分担者 |
本田 雄士 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (90907742)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 超音波 / 高分子医薬品 / 薬剤送達 / 経皮投与 / マイクロニードル / DDS / 皮膚 / ポリフェノール |
研究開始時の研究の概要 |
注射に代わる経皮投与方法としてマイクロニードルや超音波による経皮投与方法が研究されているが,薬剤浸透が緩慢で投与可能な量が少ないことや,角質突破が困難といった問題がある.本研究では確実に角質を突破して,薬剤を迅速に深く浸透させる手法としてマイクロニードルと超音波をハイブリッドした新たな経皮投与方法を構築する.その際,薬針となるポリビニルアルコールにポリフェノールの一種であるタンニン酸を配合することで,マイクロニードルおよび超音波の特性を相乗的に高めた効果的な超音波照射デバイスを開発する.
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研究成果の概要 |
皮膚を介した薬剤の投与方法の確立は,高分子医薬品などの経口投与が困難な薬剤にとって必須の研究である.その方法の一つとして,マイクロニードルを用いた投与方法が考案されてきた.しかし,一般的に普及している方法は薬剤投与に拡散現象を用いて実施するものが主であり,その投与効率に課題があった.そこで,本研究では高分子のマイクロニードルに圧電素子を積載し,皮膚に穿刺した後に超音波を照射することでその投与効率を高めることを目的とした.その結果,ブタ皮膚に蛍光試薬を投与する効率が向上することを明らかとすることができた.今後は,マイクロニードルの材料や超音波条件などを検討していく.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではマイクロニードルに超音波を照射することで,投与効率に及ぼす効果について検討を実施した.皮膚界面では,固体と液体が混在した状態であり,さらに皮膚とマイクロニードルが接していることから,超音波により生じる効果について解析などで評価することは困難である.そのため,本研究により実験的に確かめることで,その効果の有効性を確かめることができ,マイクロニードルの新たな選択肢を示すことができた.また,マイクロニードルは美容以外の目的でほとんど実用化が実施されておらず,こうした知見はマイクロニードルの有効な幅を広げる知見につながり,今後の薬剤送達分野の発展に寄与できると期待する.
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