研究課題/領域番号 |
22K19247
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
依馬 正次 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 教授 (60359578)
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研究分担者 |
村上 節 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20240666)
辻 俊一郎 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (30601546)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 着床 / 不妊 / 胚盤胞 / 子宮 / 霊長類 / カニクイザル |
研究開始時の研究の概要 |
着床は、胚盤胞が子宮壁に接着して浸潤していく過程であり、正常な妊娠の成立に必須であるが、殆ど分子機構が分かっていない。本計画では、ヒトに最も近い実験動物であるカニクイザルから樹立された子宮内膜オルガノイドとカニクイザル胚を用いて、胚受容能を有する新規の試験官内着床系を構築することを目指す。さらに、そのオルガノイド系を用いて着床初期の接着・浸潤過程に寄与する遺伝子を絞り込み、霊長類で着床に寄与する遺伝子を実証することも目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、胚受容能を有する新規の試験官内着床系を構築することを目的とした。ヒト子宮内膜を模倣するヒト子宮内膜オルガノイド(Turco et al., 2017)を先ず再現することを試みたところ、オルガノイドを作製することに成功し、エストラジオール、プロゲステロンなどのホルモン添加によって内膜が肥厚することを確認した。次に、サル子宮サンプルからも子宮内膜オルガノイドを作成し、ホルモンに反応することを確認した。また、RNA-seq解析によって、胚受容能関連遺伝子の発現変化を確認した。さらに、ブラストイドとの反応により、ブラストイドが子宮内膜オルガノイドに接着することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
着床とは、胚盤胞が子宮壁に接着して浸潤していく過程であり、正常な妊娠の成立に必須である。ヒト着床機構の解明は、不妊・不育や流産の原因解明などの観点から社会的意義が高いものの、ヒトでは侵襲的な研究が許容されないために、生検サンプルや培養レベルの研究が大部分であった。今回得られた知見は、不妊の原因や治療法の新規標的の発見に繋がることが期待される。
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