研究課題/領域番号 |
22K19286
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
船津 高志 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (00190124)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | 温度生物学 / ナノバイオ / 表面増強ラマン散乱 / 生物物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞が機能を発揮する上で、温度は重要な物理量である。我々は、温度感受性蛍光ポリマーを合成し、1細胞内温度を計測することを可能にした。その結果、G1期では細胞の核が細胞質より0.7°C温度が高いこと、薬剤刺激によりミトコンドリアで熱発生が起こることを明らかにした。しかし、現状では、温度計測の空間分解能は光の回折限界の~500 nmに留まっている。この限界を打開するため、本研究では、細胞内小器官に局在する生体分子の温度を、ラマン散乱光(アンチストークス光とストークス光)を用いて計測する技術を開発する。これにより、生体分子が活動しているナノスペースの温度を決定することを可能とする。
|
研究成果の概要 |
細胞が機能を発揮する上で、温度は非常に大きな影響を及ぼす。細胞内には局所温度の分布があるが、現状では、温度計測の空間分解能は光の回折限界の~500 nmに留まっている。本研究では、この限界を打開するため、表面増強ラマン散乱のアンチストークス光とストークス光を高感度で検出することのできるナノメートルサイズの低周波ラマン散乱プローブ(金ナノシェル粒子)を開発した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞が機能を発揮する上で、温度は非常に大きな影響を及ぼす。病気になった細胞、例えばガン細胞では温度が上昇している例が知られており、診断や治療という観点からも1細胞や細胞内局所温度を計測することは重要な意義を持っている。しかし、1 μmの小さな領域の温度を高分解能で測定することは困難だった。本研究は、低周波ラマン散乱プローブ(金ナノシェル粒子)を開発し、表面増強ラマン散乱を用いてナノメートル領域の温度を計測する手段を提供する。
|