研究課題/領域番号 |
22K19459
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
冨樫 庸介 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80758326)
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研究分担者 |
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫療法の効果が証明されたが、その効果は満足のいくものではない。腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が抗腫瘍免疫応答の本態解明に重要で、我々はTILの解析から腫瘍を直接攻撃する腫瘍特異的T細胞を正確に同定した。さらに、腫瘍「周辺」環境を1細胞シークエンスして、腫瘍「周辺」環境にも特異的T細胞が存在し、そこではT細胞の長期生存に関わる遺伝子が高発現していることを見出した。そこで時空間的に発現調整できるマウスを用いて、腫瘍「周辺」環境での時空間的T細胞分化の抗腫瘍免疫応答での役割を解明する目的で本研究を計画した。腫瘍「周辺」環境という新たな概念を提唱し、新規バイオマーカー・治療に繋がる可能性がある。
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を含むがん免疫療法が臨床応用されたが、その効果は満足のいくものではない。T細胞の長期メモリー誘導・ミトコンドリア代謝・酸化的リン酸化がICIの長期奏効に重要で免疫老化がそれを妨げるとされているが、詳細は不明である。ICIは腫瘍局所で抑制されているがんを直接攻撃する腫瘍特異的疲弊T細胞を活性化して効果を発揮している治療であるため、腫瘍細胞と直接対峙する腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が本態解明には重要である。さらに我々はTILに加え、腫瘍「周辺」環境の抗腫瘍免疫応答での重要性に注目し、ヒト検体でシングルセルシークエンスを行ったところ、腫瘍「周辺」環境では免疫老化を防ぐ分子が高発現し、ミトコンドリア機能が保たれ、非老化状態が保たれていることが示唆され、そのようなT細胞は効率的にメモリー誘導され、ICIの長期効果に関わる可能性が考えられた。そこで、同定した老化を防ぐ分子やミトコンドリアに注目し、腫瘍「周辺」環境での老化や疲弊などのT細胞分化に関して、臨床検体や独自のマウスモデルを用いて明らかにする目的で本研究を行った。 まず、JurkatといったT細胞株や末梢血T細胞、患者由来TILに先行研究で同定した2つの遺伝子を強制発現し評価したところ、T細胞の活性化が明らかに上昇した。ミトコンドリア異常に関しては患者由来TILで比較し、ミトコンドリア異常TILのほうが明らかに老化マーカーが上昇し活性化やメモリー形成が障害されていた。またin vivoで腫瘍を移植したところTILでのミトコンドリア異常も見られた。現在、時空間的な解析のための新たなマウスの実験に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
In vitroの検証はほぼ終了し、マウスの作成を開始しているためおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
新たなモデルのマウスを作成し実験を開始する予定である。またミトコンドリア異常に関しては腫瘍周辺環境への影響も見られたため、シングルセルシークエンスも追加で行うことを考慮する。臨床検体についても今後解析予定である。
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