研究課題
挑戦的研究(萌芽)
ワクチンの副反応から接種を忌避する問題が浮上している.そこで,ワクチン副反応を予防・治療する免疫調節薬の開発を試みる.マクロライド系薬には,免疫系を正常に維持する調節作用がある.しかし,マクロライドは耐性菌が激増したため,使用制限が課されている.申請者は抗菌作用が低下したマクロライド改変体ライブラリを有している.ライブラリから,抗菌作用が無く免疫調節作用のみを有する改変体を選出する.そして,ワクチン副反応に対する予防・治療効果を検索するさらに,マクロライドが呈する難溶性により,生体での吸収性と移行性が低下する課題を解決するため,ナノバブル化技術を応用する.
マクロライドは,抗菌作用により耐性菌が激増したため,日本政府の「薬剤耐性AMRアクションプラン」により,厳しい使用制限が課されている.一方で,マクロライドの副作用の1つに免疫調節がある.すなわち,免疫系を正常に維持する作用である.この副作用を利用し,過剰な(宿主を傷害する)免疫応答をを予防・治療する『免疫調節薬』の開発を試みた.大学間共同研究の締結先から,種々のマクロライド改変体ライブラリの分与を受けた.これらのライブラリから,抗菌作用が無く免疫調節作用のみを有するマクロライド誘導体を選出し,内毒素LPSを添加して免疫過剰にした状態を改善するものをスクリーニングした.具体的には,抗菌作用の無いマクロライド改変体を添加し,Luminex装置で網羅的に数十種のサイトカインプロファイルを測定した.さらに,マクロライドの難溶性を解決するため,国産技術のナノバブルを用いて分散懸濁化を試みる.ナノサイズの気泡は直径が微小なため,浮力が殆ど生じない.その結果,溶液中の超微小気泡は水面まで浮上せず,長期間,液中にて保持される.この原理を活用し,自作のナノバブル装置にて,直径50nmから100nmの気泡をマクロライド懸濁液に充填する.4℃から37℃あるいは1ppmから5 ppmの各種条件を変えた充填条件より,24時間以上 マクロライドを安定分散化できる組み合わせを決定した.
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 1件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 15件) 学会発表 (11件) 図書 (9件)
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