研究課題/領域番号 |
22K19708
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平田 健一 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20283880)
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研究分担者 |
山下 智也 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (90437468)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 腸内細菌 / 運動 / プロバイオティクス / アミノ酸代謝 / 分枝鎖アミノ酸 / Bacteroides菌 / 肥満 / 褐色脂肪細胞 / Bacteroides |
研究開始時の研究の概要 |
褐色脂肪組織の熱産生機能の亢進は、持続的かつ強力な抗肥満効果を示す事が知られている。本研究の目的は、運動が褐色脂肪組織のアミノ酸利用とそれに引き続く熱産生能に与える影響を解明して、その効果と同等の効果を持つ腸内細菌(プロバイオティクス)を統合オミクス解析により探索し、肥満症治療への可能性を検証する事である。運動による体重減少効果の新たな分子機序を解明し、腸内細菌制御により運動を模倣する効果を再現できれば、肥満症治療に対する新たな変革をもたらす事が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、運動と同等効果を持つ腸内細菌を探索し、肥満症治療の可能性を検証する事である。『運動』にて増加する腸内細菌の特定のために、肥満モデルマウスにトレッドミル運動負荷を行ったが、本実験では運動が肥満に影響せず、運動模倣菌を絞り込むことはできなかった。高脂肪食負荷による肥満モデルマウスにBacteroides 菌を、経口投与すると、肥満を抑制し、褐色脂肪細胞の分枝鎖アミノ酸代謝を改善し、運動で起きる熱産生を再現している可能性が示された。 ヒトでやせ・肥満と腸内細菌叢との関係を再度調査し、肥満だけでなく反対の高齢者のやせの問題との関連性を調査することで、次につながる研究基盤を確立させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動が褐色脂肪細胞のアミノ酸利用とそれに引き続く熱産生能に与える影響を解明した。新規の菌の発見はできなかったが、その効果を持つ腸内細菌(プロバイオティクス)を特定しており、肥満症治療への応用を目指した研究基盤になると考えている。腸内細菌制御により肥満予防の可能性を示したことになり、近い将来に「腸からの新たな肥満管理法・治療法」での変革をもたらす事が期待できる。
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