研究課題/領域番号 |
22K19716
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
三浦 進司 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (10342932)
|
研究分担者 |
佐藤 友紀 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (30908455)
林 久由 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (40238118)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | リン脂質 / リモデリング / 小腸 / ラクトース / リポクオリティ / アシル基転移酵素 / 脂肪酸 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、アシル基転移酵素XがPCのsn-1位へのstearoyl基の導入に関与することを突き止めている。小腸では1-stearoyl-PC量が全PC量の約30%を占めること、アシル基転移酵素Xが小腸で高発現していることから、本研究では、アシル基転移酵素XによるPCのsn-1位へのstearoyl基の導入が小腸の栄養素吸収機能に不可欠であるという、これまでにない概念を検証する。
|
研究成果の概要 |
LPLAT7の欠損は、lyso PC、lyso PE、lyso PSのsn-1位への18:0-CoA 導入活性と、小腸上皮細胞中の18:0-PC、18:0-PE、18:0-PS量を低下させた。さらに、小腸上皮細胞の主要なPC分子であるPC (18:0_18:2) は、18:0がsn-1位に結合した分子であり、LPLAT7の欠損がPC (18:0_18:2) 量を有意に減少させることを示した。ラクトース投与時の血糖値上昇はiKOマウスで抑制された。iKOマウスのグルコースの吸収には障害は認められなかったため、この変化にはラクターゼ活性とラクトース分解反応の低下が関与することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LPLAT7によるsn-1位へのstearoyl基(18:0)の導入が小腸の栄養素吸収機能に不可欠であるという新規概念を、in vivoモデルで検証した。責任酵素の同定、ラクトース吸収への影響について明らかにすることができた。本研究は小腸上皮細胞を題材に、“生体を構成する脂質の質”と生体機能の関係性まで踏み込んだ解析を行なった。本研究成果は、栄養学における脂質の新たな意義、新しい研究領域の開拓や新概念の提唱につながると考えられる。
|