研究課題/領域番号 |
22K19853
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
岩井 美幸 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (80723957)
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研究分担者 |
磯部 友彦 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主幹研究員 (50391066)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 乳歯 / 質量分析 / 環境保健 / 曝露 / エクスポゾーム |
研究開始時の研究の概要 |
胎児期から乳児期の化学物質曝露は成長や発達への影響が懸念される時期であり、この時期の曝露把握は喫緊の課題である。どの物質が、いつの時期にどのくらい曝露することが健康に影響するのかを明らかにするために、時間軸の情報をもった試料を用いて、時間情報を保持したまま化学物質の分析を行う手法の開発が必要である。乳歯は胎生中期から出生後約1年間に取り込まれた化学物質の情報が蓄積される。乳歯の時間軸を保持した状態での有機化合物の分析法については前例がない。そこで、光学顕微鏡内蔵型質量分析計を用いて、乳歯中有機化合物曝露の軌跡を明らかにできる分析法を開発し、疫学調査に適用可能な手法を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
乳歯は、幼児期から学童期にかけて脱落が起こり、侵襲性のない生体試料である。乳歯には、新産線と呼ばれる出生時の線があり、この線を境にして胎児期と生後1年程度までの長期的かつ経時的な曝露の情報が集約している。本研究では、乳歯に含まれる低分子化合物を乳歯の形態を維持したまま測定できる手法を開発することを目的とした。乳歯の薄片を作成し、導電性スライドガラスに載せ、マトリックス剤を塗布し、光学顕微鏡内蔵型の質量分析計(iMScope QT)を用いて分析した。乳歯薄片を100-400m/zと400-1100 m/zの範囲でそれぞれ分析した結果、100-400m/zに乳歯由来のマススペクトルを多数検出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、イメージング質量分析により乳歯中で検出される低分子化合物について、乳歯の形態を保持したまま網羅的に探索できる手法を構築した。乳歯の解剖学的特徴から、乳歯薄片を割れ目なく作成するのは難易度が高く、世界的にも同様の研究を進めているグループは限られている。乳歯の形態を保持したまま分析することで、乳歯の成長に伴って取り込まれた物質を捉えることが可能であり、開発した本手法の応用範囲は広く、乳歯の特徴である時間軸情報を活用した分析法となり、今後疫学研究と融合することで新たな研究展開をもたらすことが期待できる。
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