研究課題/領域番号 |
22K20157
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
中島 上智 一橋大学, 経済研究所, 教授 (20962062)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 金融政策 / 政策効果 / 時系列モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、金融政策の効果の計測について分析を行い、新たな知見を得ることを目的とする。また、副次的な目的として、分析で得られた推計値を、幅広い関連研究に活用され得るデータとして公に提供する。具体的には、金融政策の波及経路として重要な変数と考えられている、①インフレ予想と②自然利子率の推計を日本のデータを用いて行う。そのうえで、得られた推計値を用いて、③日本における金融政策の効果の推計を行う。①と②の推計値については、他の分析に使用する際の留意点を適切に提示したうえで一般に公開し、学界のみならず、政策当局者、市場関係者等に成果を広く還元する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、計画していたテーマについて順調に各種の分析を進めた。 ①インフレ予想の推計について分析を進め、頑健な結果が得られたため、論文の執筆を行った。和文の論文の初稿が完成し、有識者にコメントを依頼した。その結果、貴重かつ論文の貢献を高めるコメントを頂戴し、論文のリバイスを行った。また、国際学会「The 16th International Symposium on Econometric Theory and Applications (SETA2022)」での報告も行った。同学会は韓国で行われ、当初は現地で参加する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響が長引いていたため、出張は取りやめ、オンラインで参加、論文報告を行った。その報告時には、有益なコメントを数多く頂戴し、論文をさらにリバイスすることができた。②自然利子率の推計については、先行研究のサーベイと分析方法の導出について行ったほか、有識者と同テーマについて議論する場を設け、頑健な推計値を得るための議論を深めたことにより、推計の準備を整えることができた。③金融政策の効果の推計については、当初の計画とは若干手法が異なるが、2013年に導入された「量的・質的金融緩和」の効果の推計を論文にまとめていたものについて、頑健性の確認を追加的に行い、論文のリバイスを行った。また、同論文を海外のジャーナルに投稿し、数回の改訂の後、掲載が決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①は論文執筆が終わり、②は推計の分析に入る準備が整い、③は論文の出版が決定したため、最終年度に向けておおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、①について国内でセミナー報告を行い、有識者からさらなるコメントを頂戴したうえで、英文論文を執筆し、海外のジャーナルに投稿する。②については、推計の分析を行い、論文の執筆を行う。③については既に論文の掲載が決定しているが、①と②の分析結果を用いて、追加的な分析を試みる予定である。
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