研究課題/領域番号 |
22K20217
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
中尾 走 広島市立大学, 企画室, 特任助教 (80965434)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 因果推論 / 代理指標 / 部分的統制 / プロキシバイアス / 統計的因果推論 / 構成概念 / 測定誤差 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,代理指標を用いた統計的因果推論のバイアスを定量化することで,どのような代理指標を用いることが精緻な統計的因果推論に繋がるのかを明らかにすることである。高等教育研究は,多くの変数が構成概念であり,構成概念にできるだけ近い代理指標を作成することが,精緻な因果推論をなす要として考えられてきた。一方で,近年になって構成概念と代理指標の近さがそのまま推定結果の精度の高さに繋がらないことが指摘されている。そこで,本研究では,構成概念を完全に測定できないという制約を受け入れ,どのような代理指標を用いることが精緻な統計的因果推論に繋がるのかを,測定誤差の生じ方に着目して明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は,代理指標を用いた統計的因果推論のバイアスの定量化と感度分析手法の開発を目指し,研究に取り組んできた。どのような代理指標を用いることが精緻な統計的因果推論に繋がるのかを,測定誤差の生じ方に着目して明らかにするべく研究を進め,従属変数のプロキシを用いた場合のバイアスの定量化,欠損割合とのトレードオフ,中間変数をプロキシとしてあえて統制する場合の検討を行った。いずれの場合も,正確なプロキシが最もバイアスを小さくするとは言えず,他の変数との関係から最もバイアスが小さくなるような変数作成,変数測定を行い,感度分析を実施する必要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から正確な測定が精緻な推定に必ずしも繋がるとは言えず,統計的因果推論の視点から正確な測定を捉えるという新たな見方を提案できた。この新しい視点に基づく,正確な測定手法,調査手法の開発が今後必要になることを示唆した。
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