研究課題/領域番号 |
22K20343
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
林 興養 中央大学, 理工学部, 助教 (40963559)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | グラフ / 彩色 / マイナー / 細分 / アルゴリズム / 組合せ最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
四色問題を拡張したHadwiger予想やHajos予想は, グラフの部分構造と大域的なパラメータの関係を問う重要な未解決問題である. 本研究課題は, 根付き細分問題に対するアルゴリズミックな構造的定理の構築, それに基づく, 特定の細分を禁止部分グラフとするグラフの近似的構造の解明, さらには, Hadwiger予想やHajos予想に代表されるようなグラフの染色数が与える部分構造への影響の解明を通して, 位相・構造的なグラフ理論とグラフの彩色理論の両分野のフロンティアが交差する領域を開拓することを目指すものである.
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研究実績の概要 |
構造的グラフ理論において, 四色問題を拡張したHadwiger予想やHajos予想は, グラフの大域的パラメータである染色数がグラフの部分構造へ与える直接的な影響を問う重要な未解決問題である. 特に, Hajos予想は, 5頂点完全グラフの細分を含まないグラフが4彩色可能であることを主張する難問であり, 特定の細分を禁止部分グラフとしてもつグラフ構造の理解が鍵となる. その重要な部分問題の一つが, 指定した4頂点を分岐点とする細分の存在を問う「4頂点上の根付き細分問題」である. 4頂点単純グラフの根付き細分に対する構造定理として, 入力のグラフが6連結であることを仮定した場合の成果を, Japanese Conference on Combinatorics and its Applications(離散数学とその応用研究集会)2022にて発表した. この成果は, この分野における最先端の研究であるMcCarty et al. (2020)の拡張となっている. また, 4連結を仮定したグラフにおいて, 5頂点完全グラフの部分グラフに同相な根付き細分の存在を保証する構造定理を得た. その証明は, 根付きグラフマイナーや2パス定理で利用されるtripodと呼ばれる構造を利用した構成的なものである. 本結果により, Hajosの彩色予想の位数最小反例の連結度を上げる議論がより単純な部分問題に帰着された. 本結果をまとめた論文を査読付き論文誌に投稿した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの根付き細分に関する研究では, 高い連結度やグラフ全体の平面性を仮定するものが多く, 実際の彩色予想に対して直接利用できる結果はほとんどなかったが, 本研究では, より弱い仮定のもと, 4頂点上の根付き細分を構成することに成功した. また, 当該内容を論文にまとめて査読付き論文誌に投稿中であり, 想定通りの進行である.
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今後の研究の推進方策 |
単純とは限らないグラフの根付き細分問題は, Hajosの彩色予想の解決には避けては通れない部分問題である一方で, その具体的な構造定理はほとんど知られていない. この種の問題について, まずは高い連結度を仮定した状況で構造定理を与えることが一つの方向性として考えられる.
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