研究課題/領域番号 |
22K20402
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
鈴木 龍汰 東京農工大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (00965692)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 界面流体力学 / 相分離 / 部分混和系 / Viscous fingering / 多孔質媒質 / 流体置換 / Saffman-Taylor不安定性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではCO2地中貯留と石油増進回収を同時に行う分野における流動現象のダイナミクスの解明を主の目的としている。そうした地下深くの空間では高温高圧になり物質の状態と流れを同時に考えなければならない。そこで本研究では物質の状態を考える化学熱力学の影響が流動現象に与える影響について調査し、明らかにすることを目的としている。こうした目的を達成するために実験とシミュレーションの両面から研究を進めていく。実験で得られた情報をもとにシミュレーションでの支配方程式にいかし、かつシミュレーションによるパラメトリックスタディを通して、ダイナミクスの理解を推進する。
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研究成果の概要 |
実際の石油増進回収・CO2貯留を想定した多孔質媒質を模倣した実験系を作成し、部分混和系の流動実験を行った。その結果、部分混和度、換言すれば相分離の大きさ(程度)が石油置換効率やCO2貯蔵効率に影響することがわかった。さらに、シミュレーションの結果により、詳細な条件を検討できるようになっただけでなく、これまで実験で見られていたが考察が難しかった部分のメカニズム解明に近づくことができた。すなわち、部分混和系を形成する基礎部分を実験・シミュレーションによって補完することができた。さらに種々の実験・シミュレーションにて派生研究も実施し、成果を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は石油をさらに多く回収することだけでなく、地球温暖化の原因の一つとされているCO2を石油を回収した部分に貯蔵することを目指した研究である。その基礎部分として、石油が存在する地下深くでは高温・高圧な条件になり、そこではCO2は液体のようになり、石油やCO2はどのように流れるのかを研究した。さらに、地下深くでの流れの条件を実験室で再現し、そうした液体(部分混和系)の回収率や貯蔵率は何に起因するのかを探索した。その結果、CO2と石油や水は地下では少し混ざり合うが、その混ざり合いやすさが効率に影響することがわかった。さらにシミュレーションでどうしてそうなるのかを検討している。
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