研究課題/領域番号 |
22K20460
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
菅 健太郎 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 特任准教授 (80966341)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 半屋外環境 / バッファー空間 / パッシブ手法 / 半屋外 / 温熱環境 / 実測 / 数値シミュレーション / パッシブ / 屋内緑化 |
研究開始時の研究の概要 |
自然と繋がりたいという人間的な欲求から、近年外部に開放することができる半屋外空間の計画が増えている。一方で単純に開放された空間の温熱環境制御は、エネルギーを大量に消費するか、居住者に我慢を強いることになりかねないという課題を抱えている。そして日本は四季が明確であり、暑さ寒さの両方に対応する手法が求められることが問題をさらに複雑にしている。これらを総合的に解決する計画手法として、本研究では屋内と屋外の間に半屋外のバッファー空間を計画することでエネルギーを使わずに環境緩和する手法に着目する。実測および計算によりその有効性と限界を明らかにし、同手法の設計指針となる研究を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、屋内と屋外の中間領域となるバッファー空間を有する建築を実測し、コンピューターシミュレーションとの比較を通 して、これらの空間の温熱環境的な特徴とメカニズムを解明し、設計に活用できる以下の3つの知見を得た。 1)バッファー空間を設けることで、屋内、半屋外、屋外と段階的な気候を形成することができ、半屋外は住民にとっても様々なアクティビティに使える快適な空間たりうる。2)半屋外空間に設置された樹木は蒸散効果を通して日射によるオーバーヒートを防ぎ、快適温度に保つ能力があり、計算にて占めることができる。3)断熱性能が低すぎるとバッファー空間の効果が効かない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では設計手法の確立されていない半屋外空間の温熱環境について、実測とシミュレーションを通してその熱的特性とメカニズムについて明らかにし、設計に活かせる知見を得ようとするものである。エアコンを前提として完全に閉じられた屋内と異なり、半屋外空間ではパッシブ手法を中心に環境調整を行うことが可能であり、かつ快適な環境を保つことができればエネルギー消費を大きく抑えることができ、脱炭素社会に向けて建築の可能性を大きく広げるものである。また自然とつながる感覚がより大きくなると考えられる半屋外空間は、生活空間もしくは仕事の空間においてウェルネスを向上させることも期待される。
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