研究課題/領域番号 |
22K20943
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 奏吉 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60963626)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スキルス胃癌 / CAF / DDS / シングルセル遺伝子発現解析 / 癌関連線維芽細胞(CAF) / heterogeneity / 炎症性CAF |
研究開始時の研究の概要 |
近年、膵癌における癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblast; CAF)のheterogeneityが報告されたが、スキルス胃癌のheterogeneityを明らかにした報告はなく、スキルス胃癌CAFが腫瘍微小環境に与える詳細については明らかになっていない。スキルス胃癌では全身化学療法の継続が重要であり、有害事象のコントロールが治療継続の鍵になっている。本研究ではスキルス胃癌CAFのサブタイプの一つである炎症性CAFの腫瘍促進関連分子を標的とし、腫瘍特異的に治療薬を伝送するという、全く新しいスキルス胃癌CAF標的治療の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
スキルス胃癌を含む非充実性低分化型胃腺癌(por2)に着目したscRNA-seqを行った。por2胃癌CAFに過去に報告されている筋繊維性CAFや炎症性CAFを確認し、さらに筋繊維性CAFに特徴的な遺伝子発現が高いクラスターの割合がpor2以外の胃癌と比較して多く、細胞増殖に関わる経路が有意に上がっていた。por2胃癌のCAFには不均一性があり,筋繊維性CAFが腫瘍内へのCD8陽性T細胞浸潤を抑制している可能性が示唆された。GSEA解析ではpor2胃癌で神経伝達受容体活性が有意に高く、コアエンリッチメント遺伝子の中で治療標的になる可能性がある分子を特定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、scRNA-seqを用いた研究で、膵癌には筋線維性CAF、炎症性CAF、抗原提示CAFが存在することが報告され、さらに大腸癌では炎症性CAFが予後不良因子であることが示された。しかし、スキルス胃癌CAFのheterogeneityの報告はこれまでにない。
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