研究課題/領域番号 |
22K21019
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
前 めぐみ 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (40967585)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯石 / NLRP3インフラマソーム / NLRP3 インフラマソーム |
研究開始時の研究の概要 |
マクロファージを歯石で刺激すると炎症に関係するタンパク質NLRP3インフラマソームの活性化を介して炎症性のサイトカインのIL-1β、IL-18も産生され、骨代謝に関して、IL-1βは破骨細胞形成に促進的に、IL-18は抑制的に作用することが知られている。IL-1βおよびIL-18は相反する破骨細胞形成への作用を示すため、歯石で誘導されるサイトカインが歯周炎における歯槽骨吸収にどのような影響を及ぼすか明らかでない。本研究ではラット歯周炎モデルに人工歯石を投与することで歯石によりNLRP3インフラマソームを介して産生されるIL-1βおよびIL-18が歯槽骨吸収にどのような影響を与えるか解明する。
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研究成果の概要 |
マクロファージを歯石で刺激すると、NLRP3インフラマソームの活性化を介して炎症性サイトカインIL-1β、IL-18が産生される。IL-1βは破骨細胞形成に促進的に、IL-18は促進的または抑制的に作用することが知られている。しかしながら、歯石で誘導されるサイトカインが歯周炎における歯槽骨吸収にどのような影響を及ぼすか不明であった。本研究では、ラット歯周炎モデルに人工歯石としてハイドロキシアパタイト微粒子を投与すると、IL-1βの産生が誘導され、歯槽骨吸収に促進的に作用することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯石はプラークの付着を助長するプラークリテンションファクターとして知られているが、近年、歯石結晶はダメージ関連分子としてNLRP3インフラマソームに認識され、マクロファージのIL-1β産生を促進することが報告された。本研究では、歯周炎動物モデルにおいてラット歯肉溝に人工歯石としてハイドロキシアパタイト微粒子を投与するとIL-1β産生を介して歯槽骨吸収が促進されることが明らかとなり、歯石の石灰化成分も歯周組織の破壊と歯槽骨に促進的に作用していることが示唆された。
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