研究課題
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本研究ではOdontogenic ameloblast-associated protein(ODAM) の3'非翻訳領域(3’-UTR)に結合配列を有するmiR-200bとmiR-223の発現ベクターを歯肉上皮細胞に導入し、IL-1βまたはTNF-αで刺激することで、ODAM遺伝子の転写調節にどの様に影響を与えるかを解析し、歯周病の発症進行への関与と新たな歯周病の治療および予防法の確立に役立てたいと考える。
炎症歯周組織でのODAMの転写調節機構とmiRNAの影響を解明するため、歯肉上皮Ca9-22細胞をTNF-α(10 ng/ml)またはIL-1β(1 ng/ml)で刺激するとODAMmRNAとタンパク質量の増加が認められ-480塩基対上流までのODAM遺伝子プロモーターを含むLUCコンストラクトの活性が上昇した。miR-200b発現プラスミドをCa9-22細胞に導入し、TNF-αで刺激すると,ODAM遺伝子発現は増加し、miR-200bの過剰発現により抑制された。miR-200bの標的であるIKKβの遺伝子およびタンパク発現量は、TNF-α刺激で増加し、miR-200bの過剰発現で減少した。
ODAMは接合上皮と歯面の接着に関与すると考えられる。歯肉上皮細胞をIL-1βまたはTNF-αで刺激すると、C/EBPβとYY1転写因子を介してODAM遺伝子発現が促進された。miRNAは遺伝子発現を抑制する。miRNAマイクロアレイでの解析の結果、炎症歯肉でmiR-200bとmiR-223の発現上昇が認められた。ODAMに結合配列を持つmiR-200bとmiR-223を歯肉上皮細胞に導入し、IL-1βまたはTNF-αで刺激することで、ODAMの転写調節がどの様に変化し、歯周病の発症進行への新たな歯周病の治療および予防法の確立に役立てることができれば、社会的意義があると考える。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)
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