研究課題/領域番号 |
22K21266
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
土志田 裕太 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60966919)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 老化 / 老化関連遺伝子 / 老化細胞除去薬 / 老化細胞 / 肝臓 / 遺伝子組換え動物 / 肝細胞 / Senolytic 薬 |
研究開始時の研究の概要 |
老齢動物の組織には,細胞機能が衰退した「老化細胞」が存在し,その数は加齢に伴い増加すると予想される.本研究では既に同定した3種類の老化関連遺伝子(遺伝子名は非発表)を用いて,老化細胞を積極的に除去する「老化細胞除去薬」の発見を目的とする.研究の第一段階では,若齢マウス肝臓の実質細胞に老化関連遺伝子を人為的に高発現させて細胞老化を誘導するか明らかにする.第二段階では,スクリーニング系を確立した後,老齢動物の組織機能の改善に有用な老化細胞除去薬を探索する.本研究では,「老化機構の解明と老化制御の達成」に迫る.
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研究成果の概要 |
老化細胞は、老齢動物の組織に存在する機能が低下した細胞である。既に我々は老化細胞の目印となる遺伝子(老化関連遺伝子)を同定している。本研究の目的は、これらの老化関連遺伝子を用いて、既知の薬剤から老化細胞を積極的に除去する「老化細胞除去薬」を発見することである。初年度では、マウスから単離した肝細胞に、同定した老化関連遺伝子の発現を人為的に誘導し、老化に関連する現象であるγH2A.X陽性核(DNA損傷の指標因子)の増加が認められた。最終年度では、生体で高い精度で老化細胞除去薬の探索を行うため、マウス肝臓で安定的に老化関連遺伝子の発現を誘導できるよう遺伝子を編集したマウスを2系統作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老齢動物の臓器に存在する老化細胞は、臓器における老化の原因の一つとして考えられる。老化細胞除去薬によって臓器から老化細胞のみを除くことで、加齢に伴い衰えた臓器機能が若いときと同程度まで改善することが期待される。したがって、健康寿命の延伸を達成するためには、有用な老化細胞除去薬が必要である。本研究では、我々が同定した老化関連遺伝子を用いて、肝臓の老化細胞を除去する老化細胞除去薬の探索に必要な遺伝子組換え動物を世界で初めて作製した。本研究の成果は、健康寿命の延伸に向けた研究の基盤形成に寄与するものである。今後、研究を継続することで有用な老化細胞除去薬の同定とヒトへの応用研究への発展が期待される。
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